スマイルジャパンの北京五輪への挑戦が終わった。試合終了を告げる非情なブザーをテレビで聞いた鈴木世奈選手(30)=苫小牧出身=の兄亜久里さん(33)は無念さをにじませながらも「よく戦ったと思う」とメダルに挑んだ妹の奮闘をたたえた。
日本製鉄室蘭のアイスホッケー部ヘッドコーチを務める亜久里さんは「かつてはフィジカルで通用しないときもあったが、今は強豪チームにも対応できている」とアグレッシブに試合に臨むスマイルに期待を寄せていた。世奈さんについては「もっと積極的にいってもよかったとも思う。失点しないことを役割と考えて、慎重にプレーしたんだと思う」と分析した。
今年の正月は苫小牧市内の実家で食卓を囲んだ。「ホッケーの話はほとんどしていないですね。近況報告くらい」。元西武鉄道の選手だった父実さん(63)も「言いたいことはたくさんあったはず」(亜久里さん)だが、激励だけで五輪に送り出した。アイスホッケーに精通する一家には、言葉に出さなくても通じるものがあった。
ハードルは高かったが、家族はメダルの可能性を信じた。食事、トレーニングなどホッケーに関しては全く妥協しない世奈さんを見てきただけに、亜久里さんも祈るような気持ちでフィンランド戦に見入った。「本人はうれしい、悔しいの感情はあまり出さないが、内に秘めたものは相当強かったはず」と、一番悔しい世奈さんの気持ちを思いやり、「チャレンジした結果。次の4年後につながる試合だった」と頑張りを評価した。
















