本道太平洋岸赤潮 被害総額81億9000万円に 第3回漁業被害対策会議 道、回復へ行程表作成

本道太平洋岸赤潮 被害総額81億9000万円に
第3回漁業被害対策会議  道、回復へ行程表作成
赤潮被害対策で情報を共有した会議=7日午後

 昨秋、本道の太平洋沿岸で発生した赤潮に係る第3回漁業被害対策会議が7日、札幌市内の第2水産ビル会場と日高、十勝、釧路、根室の4振興局、研究機関などを結んでオンラインで開かれた。赤潮被害ロードマップの作成や2月末の被害総額が第2回会議時より2億円増の81億9000万円に上ることが報告された。

 冒頭、土屋俊亮副知事が「海水温の低下で原因のプランクトンは年明け以降、検出されていない」と述べ、2月から全道海域のモニタリングを行い、水産試験場と連携して発生原因の究明を進めていると説明。「調査結果を分析し被害状況の把握と被害額の精査を行う。国の事業を活用した漁場清掃や放流ウニの生存率確認調査など、地域要望の計画策定を支援する」との考えを示した。

 報告では、被害総額の内訳は釧路管内が全体の49%の40億3300万円、根室管内が23億2300万円(29%)、日高管内8億1400万円(10%)、十勝管内2億7100万円(3%)、その他7億4800万円(9%)。ウニの被害が9割を占めるという。赤潮の原因のプランクトン「カレニア・セリフォルミス(Ks)」は2月以降、全地区で検出されていない。

 また、日高から根室の主要沿岸漁場で行ったダイバーの目視による海底での緊急実態調査によると、日高はウニの生息個体が1平方メートル当たり0~1・5個、ホッキは同2個。釧路・根室でのウニ調査では、調査箇所により釧路は同1~176個、根室は同0~50個と大きな差が見られる―と報告された。

 道は2月から、全道16調査海域の沖合域の表層、中層から採水し、プランクトン量分析と水質環境のモニタリングを月1回実施する。夏期(7月~12月)は週1回実施する計画。併せて赤潮発生前の漁業生産に回復させるロードマップを作成する。期間は2025年まで。ロードマップには、ダイバーや水中カメラによる実態調査、被害状況や赤潮発生のメカニズムの解明、全道海域のプランクトンのモニタリング、漁場環境などの項目を盛り込む。6月をめどに作る方針だ。

 道立総合研究機構の木村稔水産研究本部長は「赤潮の発生年と非発生年の海流に注目している。九州(北部)で赤潮が発生すると3カ月かけて北海道(渡島・桧山)にやってくる」と指摘。これを道東に応用し予察する考えを示した。

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