高い。とにかく高い。ガソリンや灯油のレシートを見るたびにため息が出る。昨年と比べるとびっくりするほどの値上がり状況だ。特に今冬は冷え込みが厳しく、暖房を灯油に依存していることも懐具合をさらに寂しくさせている。
ロシア軍のウクライナ侵攻の影響でさらに原油価格の高騰が懸念されている。ロシアは世界最大級の産油国で、天然ガスも主要生産国。日本もロシアから買っている。両国の交戦が長引くとこうした資源が供給不足になり、価格にはね返る。日本から遠く離れた場所での戦争が、私たちの暮らしに影を落とし始めている。
政府も石油元売り会社への補助金増額の負担軽減策に乗り出しているが、ここで浮上しているのが「トリガー条項」の凍結解除だ。例えばガソリン価格の構成は原油価格や精製コストと、ガソリン税や消費税などの税金でできている。トリガー解除は、この税金のうち、暫定税率分25・1円の課税を止めるものだ。ちょうど11年前の東日本大震災で税収不足を補う目的で導入されたが、これまで一度も解除されていない。
補助金は業界への支援で価格にどう反映されるのか分かりにくい。トリガー解除は減税になり、価格値下げに直結する。国民生活への直接的な支援として分かりやすい。財源など課題はあるが、各産業への影響も大きい燃料価格だけに、景気下支えの政策としての政治判断が問われている。(昭)









