日本生態学会(湯本貴和会長)は18日、大阪ガスのグループ企業が苫小牧市と厚真町で進める風力発電所計画に対し、事業区域の変更を求める要望書を事業主のDaigasガスアンドパワーソリューションのほか道、環境省、経済産業省宛てに送付したと発表した。
同学会は生態学全般の研究に取り組む約4000人から成る組織。要望書は16日付で、送付に際し「再生可能エネルギーの比率を高める取り組みは促進すべきだが、地域における生態系や生物多様性を犠牲にすべきではない」と訴える。
大阪ガスの子会社「Daigasガスアンドパワーソリューション株式会社」は2026年5月ごろの稼働を目指し、全高150メートル規模の大型風車約10基を建てる「苫東厚真風力発電事業」を計画している。
事業区域の苫小牧市東部地域や厚真町、むかわ町にまたがる勇払原野について、同学会は要望書で「湿原・草原が大規模に現存する希少地域」と指摘。保全の必要性などを考慮すると、現行の事業計画は「地域の生態系や生物多様性に多大な影響を及ぼす可能性があり、回避あるいは低減することが極めて困難」とした。
その上で、「本事業による環境改変が生態系や生物多様性に与える影響を回避、低減できるに足る科学的根拠が示されない場合は、同地域における風車の建設計画を大幅に見直し、事業区域の変更を」と求めた。
















