小林陵 3季ぶり総合V 個人最終戦は8位 歓喜の雄たけび ジャンプ男子

小林陵 3季ぶり総合V 個人最終戦は8位 
歓喜の雄たけび ジャンプ男子
個人総合優勝を果たし、トロフィーにキスする小林陵侑=27日、スロベニア・プラニツァ(AFP時事)

 【プラニツァ(スロベニア)時事】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は27日、スロベニアのプラニツァで個人最終戦(HS240メートル、K点200メートル)が行われ、小林陵侑(土屋ホーム)が8位に入り、3季ぶり2度目の総合優勝を果たした。

 北京五輪金メダリストの小林陵は今季W杯で8勝するなど、個人総合得点は1621点。2位カール・ガイガー(ドイツ)の1515点に大差をつけた。

 佐藤幸椰(雪印メグミルク)が236・5メートルと242・5メートルを飛び、合計446・8点で今季初の表彰台となる2位に入った。中村直幹(フライングラボラトリー)は26位、小林潤志郎(雪印メグミルク)は29位。

 マリウス・リンビク(ノルウェー)が455・1点で今季5勝目、通算8勝目を挙げた。

 表彰式で君が代を聴くと、小林陵はトロフィーを高々と掲げ、気持ちよさそうに雄たけびを上げた。W杯個人最終戦は8位。それでも総合成績では2位に大差をつけて優勝を果たし、「(北京五輪と)どっちも勝っちゃって。すごいシーズンになった」。表彰式の後はチームメートやスタッフとシャンパンをかけ合い、ひとときの歓喜に浸った。

 長く険しいシーズンだった。第2戦はスーツの規定違反により失格。第3戦で今季初勝利を手にしたが、直後に新型コロナウイルスの検査で陽性となり、2試合の欠場を強いられた。以降も欧州の選手とは違って帰国せずに転戦を続け、要所では驚異の勝負強さを発揮。年末年始のジャンプ週間では完全制覇に肉薄する4戦3勝を挙げ、優勝候補として臨んだ北京五輪では個人戦で金と銀の2個のメダルを獲得した。

 五輪後は調子を落としたが、大崩れはしなかった。最終戦も230メートルを超えるジャンプを2本そろえた。地元岩手から応援に駆け付けた両親の前で偉業を成し遂げ、「なかなか総合優勝争いは見せられないので、見せられてよかった」と安堵(あんど)の表情。そして「普通は踏ん張れない。家にも帰れないし、めっちゃよくやったと思う」と自らをねぎらった。

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