苫小牧市若草町の王子総合病院(岩井和浩院長)は4月1日、白血病などの治療に使う無菌治療室を現在の1室から4室に増床する。同院は血液腫瘍内科を有し、血液疾患に常勤医が専門対応する東胆振、日高で唯一の医療機関。2021~22年度は血管造影装置2台も更新し、併せて数億円規模の投資となる予定。
無菌治療室は入り口付近に特殊な空気清浄機を設け、空気を取り込んできれいにろ過し、24時間流し込むことで、外よりも空気が多い「陽圧」の状態にする。新型コロナウイルス対策の「陰圧」とは逆の仕組みで、汚れた外の空気を中に持ち込ませず、白血病治療など強力な化学療法で免疫力が低下する患者の安心につなげる。
西4階病棟に個室3室(1室13・2~14平方メートル)を新設し、4月1日から運用を始める。これまでは東6階病棟の1室だけで、療養が長期に及ぶことが多く稼働率はほぼ100%だったという。このため札幌など他地域の医療機関に患者の受け入れを要請したり、病気によっては酸素テントによる「簡易無菌治療室」で応じたりしていた。岩井院長は「増室は長年の課題だった。骨髄移植を前提にした患者の受け入れなども強化できる」と強調する。
併せて現在2台体制の血管造影装置を最新鋭の装置に更新する。2月に全身用を10年ぶりに更新し、22年度中に心臓用の切り替えを予定。岩井院長は「久々に大きな投資になるが、より高度で精密な治療が可能になる。地域医療でさらに大きな役割を果たしていければ」と話している。



















