新千歳空港をはじめ道内7空港を管理・運営する北海道エアポート(HAP)は29日、2022年度事業計画を発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響を見越し、旅客数の想定や業績の見通しを2パターン用意。20年度から3期連続の赤字を見込み、目標の下振れに備えるため、90億円の融資枠を確保するなど資金繰りも強化。7空港の機能維持、活性化などに112億3000万円を投資し、新千歳ではC駐車場拡張などに取り組む。
業績見通しのうち、目標はコロナ流行前の2019年と比べ、旅客数が国内線85%、国際線11%、合計2255万人に回復する前提だが、営業損益は170億円の赤字を見込んだ。さらに目標の下振れに備え、21年度とほぼ同水準の想定も作成。19年比で国内線50%、国際線ゼロの回復にとどまる前提で、営業損益は258億円と赤字が膨らむ。
このため財政基盤の改善、健全化に力を入れる。税負担の軽減を図るため、資本金371億円を1億円に減資。22年度に国から受ける支援策は無利子貸し付け58億円、運営権対価分割金などの支払い猶予は年間税込み26億円など。さらに目標が下振れした場合、日本政策投資銀行、北洋銀行、北海道銀行から90億円を、資本に近い性質の劣後ローンで調達する。
22年度投資は前年度当初計画(58億2000万円)の約1・9倍で、内訳は機能維持投資が89億9000万円、活性化投資が22億4000万円。安全・安心な空港運営の堅持、地元自治体の要望を踏まえた地域共生事業の着実な推進などを掲げ、目標が下振れしても変更しない方針。新千歳ではC駐車場を現在300台から1600台に拡張。国際線の駐機場は21年度からの継続事業で、安全で短時間な給油を可能にする埋設管給油方式ハイドラント設備の拡張を進める。
蒲生猛社長はコロナ感染拡大の収束が見通せない現状に「最大限努力してきたつもりだが、金融機関からも今まで以上のご理解を頂く」などと説明した上、航空・観光需要の回復、HAPの経営改善に向けて「われわれと国、株主、金融機関、所在自治体と5者一体でもり立てる。国際線はしばらく難しいかもしれないが、国内線で反転攻勢していきたい。『HAPがあって良かった』と思われる地域貢献をしていく」と力を込めた。



















