若者の消費者教育に力 成人年齢18歳 契約トラブル懸念 苫小牧市

若者の消費者教育に力 成人年齢18歳 契約トラブル懸念 苫小牧市
若年層への消費者教育を強化する苫小牧市。市内の高校で行った出前講座=昨年2月

 苫小牧市は今年度、若年層の消費者教育に力を入れる。消費生活トラブルが増加傾向にある中、4月の民法改正で成人年齢が20歳から18歳に引き下げられ、若者が契約トラブルに巻き込まれる懸念が強まっているためだ。従来の啓発活動に加え、年度内の改訂を目指す市消費者教育推進計画で、新たな取り組みを検討していく。

 市によると、従来の消費者教育は悪質商法や特殊詐欺の被害が目立つ高齢者向けの出前講座が中心だった。

 一方で、市消費者センターが受けた20代以下からの消費生活問題の相談は16年度に110件(全体の7・8%)だったのが、20年度には144件(同10・9%)まで増加。中でもインターネット上の契約に伴うトラブルが多く、「美容商品、ダイエット関連商品をお試しで契約したつもりが、1年契約になっていた」といった相談が相次いでいる。

 法律上、親などの同意が無く、未成者が結んだ高額な契約については原則、取り消しが可能だが4月1日から成人年齢が18歳に引き下がり、18歳から契約行為の責任が重たくなるため、市の担当者は「社会経験が浅い若者が、悪質な業者の標的になる可能性がある」と指摘する。

 市は18年3月、消費者教育推進計画(18~22年度)を策定し、消費者トラブル防止策を強化。市職員が市内の高校や専門学校を訪れ、成人年齢引き下げを周知するチラシを配りながら、消費者センターによる出前講座の利用を呼び掛けてきた。

 市民からの出前講座依頼がコロナ禍で年間20件前後から10件程度まで減る中、高校、専門学校では毎年4~5件開催をキープ。21年度は小中学生を対象にした消費生活をテーマにした川柳募集や、消費者ホットライン「188」のイメージキャラクター「イヤヤン」の保育園児向け塗り絵展も市内のスーパーで開いた。

 このほか、各高校で消費者問題を紹介する巡回パネル展を初めて展開した。

 22年度はこれらの啓発活動を継続するとともに、消費者教育推進計画改訂作業の中で、消費者問題への認識や求められる対策などを探るアンケート調査を行い、施策の充実につなげたい考えだ。

 市の担当者は「より幅広い年代に、消費者教育の重要性を理解してもらえるようにしたい」としている。

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