レジリエンス認証取得 石油共同備蓄道事業所 防災力向上に力

レジリエンス認証取得 石油共同備蓄道事業所 防災力向上に力
レジリエンス認証の取得を喜ぶ廣瀬所長

 苫小牧市静川の北海道石油共同備蓄北海道事業所(廣瀬研志所長)は、石油備蓄業で初めて国土強靱化貢献団体認証(レジリエンス認証)を取得した。地震や津波、樽前山噴火の災害を想定した事業継続と、社会貢献の積極的な取り組みが評価された。東胆振では初めての取得で、廣瀬所長は「地域のため、中・長期的に防災力向上に取り組みたい」としている。

 同認証は、2013年施行の国土強靱化基本法に基づく制度。政府が大規模災害からいち早く立ち直るレジリエンスを、社会全体で強化しようと16年に創設した。民間のレジリエンスジャパン推進協議会(東京)が、BCP(事業継続計画)に積極的な企業などを審査・認定しており、3月末現在で全国257企業・団体が取得している。

 同事業所は原油備蓄の管理・運営を担い、緊急放出の要請に備えている。03年の十勝沖地震、18年の胆振東部地震など大規模な自然災害を踏まえ、ハード・ソフト両面で施設の補強や改善を進めてきたが、「外部の専門家に見てもらえば、事業継続のさらなる改善につながる」(林広道技術課長)と認証取得に挑戦。昨年4月から準備し、審査などを経て、今年3月31日付で認証された。

 認証取得でBCPを大幅に改善。従業員の経験則などに頼っていた対策も、細部にわたるまでマニュアル化した上、具体的な改善策をまとめた。例えば、冬季災害時の停電想定は従来、自家発電装置の稼働で十分と考えていたが、水や油の配管が短時間で凍結しないようヒーターを設置するなど新たな備えを施すことにした。

 火山噴火の想定では、消火設備が降灰でも使えるよう、貯水池をシートで養生するなどの案を考えた。津波は、道の最新予測を踏まえて海上の原油荷役施設シーバースの対策を今年度中に決める。

 胆振東部地震の際、被災地へ支援物資などを提供し喜ばれたが、廣瀬所長は「地域の皆さまのご意見を聞きながら、防災の共助でやれることを考えていきたい」と強調。同事業所の体育館を避難所に活用することも予定しており、23年度以降の新たな中期計画に盛り込む方針だ。

 廣瀬所長は「認証取得に取り組んで良かった。改善の余地があることが分かったので、今後はそれぞれの対応を具体化していければ」と話している。

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