任期満了に伴う苫小牧市長選(6月12日告示、同19日投開票)まで2カ月を切った。22日までに出馬を表明したのは、5選を目指す現職岩倉博文氏(72)のみで、「野党」の立憲民主党、共産党は対抗馬の擁立作業が難航。前回(2018年)に続いて無風の気配が漂い始めている。
岩倉氏は3月19日に出馬を表明。連合後援会の市町峰行幹事長は「5度目の出馬となるが気を引き締め、今までの経験を踏まえてスケジュールを組み、作業を進めている」と話す。政党や企業、団体などへの推薦依頼の準備を進めており、17日には自民党苫小牧支部が早々と推薦を決めた。
5月22日に市若草町のビルで事務所開きを予定。岩倉氏は公約をまとめる作業を進めており、他陣営の動きを踏まえた上で発表する方針だ。市町幹事長は「候補が政策を出して討論し、有権者が審判するため選挙は必要」と指摘し、「相手が出る前提で準備する」と語る。
一方、岩倉市政と対峙(たいじ)する「野党」からは、いまだ対抗馬の具体的な名前は出ていない。旧商業施設「苫小牧駅前プラザエガオ」問題、統合型リゾート施設(IR)の誘致など、争点になり得る重要課題がありながらも選択肢を示せずにいる。
立憲民主党苫小牧支部はこれまで、複数人に出馬を打診したが、擁立には結び付いていない。革新系が強いとされる苫小牧の政治風土にあっても、旧民主党系は14年、18年と擁立を見送っており、関係者の危機感は強まるばかりだ。
同支部代表の沖田清志道議は「候補擁立に向けた動きは続いている。対抗馬が出る可能性は十分に残っている」と力を込める。ただ、独自候補の選定は難航しており、同党関係者からは「(党から候補が出なくても)近い考え方を持っている人を応援する可能性もある」との声も上がる。
共産党苫小牧地区委員会も候補の擁立を模索しており、西敏彦委員長は「今回こそは選挙戦にしたい」と強調。5選を目指す岩倉氏に対し「おごりが出てくる」などと多選批判を強める。市民団体と連携しながら作業の進展を目指し、5月中旬までに擁立の可否を判断する方針だ。
苫小牧市長選の推移・メモ
岩倉博文氏は2006年7月、5選返り咲きを目指した元職鳥越忠行氏との一騎打ちを制して初当選。現職の強みを生かし、10年6月は民主党推薦の沖田清志氏、14年6月は共産党推薦の工藤良一氏を大差で下した。18年6月は自身初の無風で4選。仮に今回2期連続で無投票となれば、鳥越氏が1991年、95年、99年と3期連続で無投票当選して以来の連続無投票。
















