苫小牧市が2021年度に対応したドメスティックバイオレンス(DV)の相談件数(延べ件数)は前年比258件増の665件で、過去最多を更新した。DVから一時避難した母子を受け入れる、市内の民間シェルターの利用者は同3件増の28人。新型コロナウイルス禍により自宅で過ごす時間が増え、加害者である夫の暴力が悪化したとされる事例もあり、市の担当者は「暴力被害を1人で我慢しないで」と呼び掛けている。
市へのDV相談は、年間200~300件台で推移していたが18年度に初めて400件を突破。19年度には258件まで減ったものの、20年度は407件と増加に転じていた。
市協働・男女平等参画室によると、21年度は被害者や加害者に障害、認知症などがあり、福祉的な支援も必要としているケースが目立った。被害者の中には暴力被害の深刻さを理解する力が失われ、自らSOSの声を上げることが難しい人もいたという。
市は昨年4月、DV相談窓口をこども支援課から同室内に新設した配偶者暴力相談支援センターに移し、相談体制を強化。同室の担当者は「センターを設けたことでどこに相談すればよいか明確化し、結果として相談件数の増加につながったのでは」と語る。
市民が暴力について正しく理解することが事態の深刻化を防ぐ鍵とみて、今年度も相談対応と並行してDV防止の啓発事業にも力を入れる考えだ。
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市内でDV被害者を保護する民間シェルターを運営するNPO法人ウィメンズ結は昨年度、28人をシェルターで受け入れたが、子ども連れで避難した人が18人を占めた。相談件数は、例年並みの延べ3814件だった。
コロナ対応の在宅勤務や保育園休園などで、DV加害者の夫を含む家族が家で顔を合わせる機会が増えたため、暴力被害が激化したという報告も。担当者は「もともと家庭内にあった暴力被害が、コロナ禍であぶりだされている」と分析する。
シェルター利用者の中には高齢者も多く、DVが常態化する中で加害者が認知症となり、暴力がひどくなったケースもあったという。
ウィメンズ結の担当者は「相談内容は複雑化しており、市配偶者暴力相談支援センターとの連携を強化したい」と話している。
















