アマ無線 運航会社に聞き取り 道総合通信局 業界実態把握へ 知床観光船事故

アマ無線 運航会社に聞き取り
道総合通信局 業界実態把握へ 知床観光船事故

 知床半島沖で沈没した観光船「KAZU 1(カズワン)」の運航会社「知床遊覧船」(オホーツク管内斜里町)が、業務での使用が認められていないアマチュア無線を使っていた問題で、北海道総合通信局は11日、現地で観光船業者への聞き取り調査を始めた。知床遊覧船への聞き取りは12日に行い、同社を含む現地のアマチュア無線の使用状況について実態把握を進める。

 11日は総合通信局の担当者2人が、斜里町の観光船業者2社の事務所で聞き取りを実施。違反は確認されなかったという。調査を担当する山田誠哉無線通信部長は「日常的にどういった通信機器を使っているか確認した。今後の調査で、もし違反になるような状況が認められれば、(行政処分について)判断する」と話した。

 電波法は、緊急時を除き、業務でのアマチュア無線の使用を禁じている。

 国土交通省は昨年6月、カズワンが2件の事故を起こしたことを受け、特別監査を実施。国に届け出ていた連絡手段とは異なるアマチュア無線の使用が判明し、変更するよう指導していた。

  小型船安全対策 検討委が初会合 事故受け有識者ら議論 国交省
 観光船「KAZU I(カズワン)」が沈没した事故を受け、国土交通省は11日、小型旅客船の安全対策を検討する有識者らによる対策検討委員会(委員長・山内弘隆一橋大名誉教授)の初会合を開いた。7月までに中間取りまとめ、年内に最終取りまとめを目指す。

 テーマは、事業参入時のチェック強化や、海上運送法上の安全管理規定の実効性確保、監査・行政処分のあり方など。斉藤鉄夫国土交通相は冒頭、「悲惨な事故が二度と起きないよう、徹底的な安全性の議論をお願いしたい」とあいさつ。山内委員長は「一刻も早く次のステップに進めるようにしたい」と述べた。

 同省によると、この日の会合では委員全員が現行の安全対策に関する意見を述べた。「気象や海象条件が違うので規制は全国一律ではなく、地域性も加味すべきだ」、「規制の実効性を高めるため、監査や行政処分を適切に行い、問題業者は退場させる」などの意見が出たという。

 今月は週1回程度の会合を予定。同省担当者は、事故原因を特定する前に議論を開始することについて「特定には相当時間がかかる。割り切ってできるものから対策を取っていかなければならない」と強調した。

「飽和潜水」来週にも 船内で不明者捜索続行
 知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)」が沈没した事故で、第1管区海上保安本部(小樽市)などは12日、行方不明者12人の捜索を続けた。

 同本部によると、特殊な設備で深い海に潜る「飽和潜水」の母船となる船は、北九州市の門司港を出発後、11日午後7時時点で鳥取県沖を航行。来週前半にも現場海域周辺の網走港(網走市)に到着する。早ければ来週中に潜水士による船内捜索が始まる。

 事故は先月23日に発生し、これまでに14人の死亡が確認された。これまでに行方不明者12人の手掛かりは見つかっていない。

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