苫小牧市の2021年度ふるさと納税の寄付額は10億2000万円余りとなり、初めて10億円の大台に乗った。20年度実績に比べ約4億4000万円アップとなった。市への寄付額は返礼品を強化した15年度以降、右肩上がりに増え続けている。市の担当課は、全国的なふるさと納税人気の高まりや返礼品の充実、PR強化の取り組みなどが背景にあるとみる。
ふるさと納税は、自分の居住地とは別の自治体に2000円以上寄付すると、所得税や住民税の控除が受けられる制度。人口減少に伴う税収減の緩和や地方創生の推進などを目的に国が08年度に導入した。自治体にとっては貴重な自主財源を確保する手段となり、苫小牧市も同年度に寄付の受け入れを始めた。
初年度はわずか65万円しか集まらず、その後も100万円前後で推移した。しかし、市が返礼品の充実に力を入れた15年度から寄付額が伸び、17年度に1億円を突破。18年度は2億6765万円、19年度4億6245万円、20年度5億8156万円と増え続け、21年度は前年度比75・5%増の10億2054万9000円(速報値)と過去最高を更新した。寄付件数も右肩上がりの傾向にあり、21年度は6万5640件(同)と、前年度より3万件近くも上回った。
寄付額、件数の増加傾向に市政策推進課の担当者は「全国的にふるさと納税人気が高まっているためと考えられる」と推測。特に15年度以降の伸びについてはは「返礼品の充実や掲載サイトの拡充、SNS(インターネット交流サイト)も使ったPR強化が功を奏しているのでは」と話す。
苫小牧市に限らず、全国的に自治体への寄付額は増えており、総務省の集計によると、20年度は前年比4割増の6724億円と過去最高に上った。21年度も制度利用が伸び、コロナ禍の”巣ごもり消費”として、地域の特産品がもらえる返礼品で自宅時間を楽しもうという人が増えたため―とみる向きもある。
市では現在、地元産のスモークサーモンやハスカップ製品など約250品目の返礼品を用意。5000円以上を寄付した人に送っている。1番人気は”紙のまち・苫小牧”をアピールする品物のトイレットペーパーで、寄付者の8~9割が求めるという。
市は寄付金の使い道について、▽地元雇用の拡大▽社会環境の整備▽移住促進▽地域ブランド力の向上▽使途は指定しない―の中から寄付者に選んでもらうようにしており、市ホームページや専用サイトで伝えている。担当者は「苫小牧への応援の気持ちが込められた寄付金を活用し、より魅力的な行政サービスや事業を展開できるよう努めたい」としている。



















