ふれあい収集好評 登録約740世帯、人命救った事例も 市職員が声掛けしごみ出し支援

ふれあい収集好評
登録約740世帯、人命救った事例も 市職員が声掛けしごみ出し支援
家庭ごみの回収に奔走するふれあい収集の2トントラック

 介護認定を受けた高齢者らの自宅を訪問し声掛け後、玄関先からごみを回収する苫小牧市の「ふれあい収集」事業が好評だ。利用登録世帯は、2009年度のスタート時の70倍超の約740世帯まで増加し、市職員の声掛けが人命救助につながったケースも。事業を担当するゼロごみ推進課は「ケアマネジャーなどを通じて申請を受けることが多く、事業は着実に浸透している。高齢化を背景にさらに利用が増えていくだろう」とみている。

 ふれあい収集は、介護保険証の要支援1~要介護5の認定を受けた人や、身体障害者手帳(1級~3級)を交付された人などが対象だ。

 利用登録世帯は、09年5月に10世帯でスタート後、同年度末に63世帯まで増加。その後も年間20~50世帯ずつ増え、21年度末時点で前年度比35世帯増の738世帯となっている。

 収集業務には、専用の2トントラックを投入。1台当たり職員3人が乗り込み、1日で約70世帯を回る。原則、平日に2台で対応してきたが登録世帯数の増加を受け、昨年7月から水曜日のみ3台体制で運用している。

 ふれあい収集を利用しているしらかば町の女性(89)は「歩くのが大変になり、本当に助かっている。いつも知っている職員が来てくれるので、会うのが楽しみ」と喜ぶ。

 収集を担当する職員は、声掛けやコミュニケーションを重視。耳が不自由な利用者のために手話のあいさつを覚えたり、持参したホワイトボードで筆談したりもしている。同課は「ふれあい収集を通じて、ごみの分別を守ってくれるようになった人もいる」と語る。

 昨年度は職員が利用者の異変に気付き、速やかにケアマネジャーへ連絡するなどして救命につなげた事例が8件あった。

 今月初旬にも、職員が市内西部に住む80代の女性宅を訪問した際、チャイムを鳴らしたり、電話を掛けたりしても応答がなかったため、担当のケアマネジャーに連絡。ケアマネジャーが家族と駆け付けたところ、女性は倒れて動けない状態だったという。

 住人が倒れているのを発見した場合には担当職員3人のうち必ず1人が残り、ケアマネジャーまたは家族に引き継ぐまで待機。場合によっては救急車を呼ぶことにしている。

 担当職員の一人は「特に、玄関口での違和感に気を配るようにしている。福祉的な事業として継続していければ」と話している。

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