白老連句を楽しむ会は14日、会員と交流がある日本連句協会(本部東京)の理事梅村光明さん(70)=徳島市=を迎え、町社台のカフェ「ミナパチセ」で句会を開いた。会員ら8人が、梅村さんから講話を聞いたり指導を受けたりし、連句に理解を深めた。
連句は、最初に五・七・五(長句)、次に七・七(短句)の句を作り、その次に五・七・五、そのまた次に七・七の句を作ることを続ける文芸。日本連句協会によると、同楽しむ会は道内唯一の連句結社。梅村さんは会員に知人がいたことから、親睦を深めようと初めて白老を訪れた。
講話では、連句の魅力について「他者との関わりの中で生まれる共同制作の詩歌。一人ひとりの個性を集め、流れの中で思いもよらない展開が生まれるのが魅力」と語った。また、俳句は連句の源流に位置し、かつては「俳諧」と呼ばれ、俳諧師の松尾芭蕉や与謝蕪村の作品は連句における発句といえ、連句は日本古来長く愛されてきたことを説明した。
句会では梅村さんの「白老は虹多きところユカラきく」という長句を発句に、会員らが季語の掲載された歳時記と顔を突き合わせながら短句を考え、詠み合った。長句の季語が夏を表す「虹」なので、短句にも夏の季語が必要になるルールなどが説明され、参加者は頭を働かせながら「共同詩」作りを楽しんだ。
この後、再び互いに長句、短句と詠み続けた。長短の対句が10個ほどできるまでに1カ月以上を費やすこともあるという。白老連句を楽しむ会の事務局中嶋祐子さん(69)=町萩野=は「一人ひとりの個性や人格を尊重する『民族共生』をうたう白老だからこそ連句の魅力が生きる。互いの違いを認め合いながら言葉でつながる連句の楽しさを広めたい」と目を輝かせる。
次回の句会は6月5日午前10時ごろ、同カフェで予定している。問い合わせはミナパチセの田村さん 携帯電話080(1874)3624。

















