大漁旗リサイクルの売り上げ 「水産振興に」町へ寄付 陶芸家 前田さん 白老

大漁旗リサイクルの売り上げ 「水産振興に」町へ寄付 陶芸家 前田さん  白老
戸田町長(左)に寄付金を手渡す前田さん

 大漁旗を洋服やバッグなどにリサイクルし、販売している白老町緑町の陶芸家、前田育子さん(54)は17日、売り上げの一部1万1081円を水産振興のため白老町に寄付した。

 新造船の祝い品とされる大漁旗は、廃船と同時に処分されることが多いが、前田さんはカラフルで躍動的な大漁旗のデザインに魅せられ、仲間らとバッグやエプロンなどの生地に再利用している。作品は、白老観光協会のインターネット通販サイトや駅北観光商業ゾーン(ポロトミンタラ)などで販売している。

 前田さんは、旗を提供してくれた町内外の漁師たちに恩返ししようと、2012年から毎年この時期に町を通じて寄付を続けている。昨年は新型コロナウイルス感染症拡大を受けて中止したが、今年で10回目。寄付累計額は7万6866円になった。

 受け取った戸田安彦町長は「産業振興基金に積み立て、水産関係に使わせていただく」と感謝した。前田さんはこのほか、海難遺児基金や森造りに取り組む白老町内の企業や、苫小牧市と厚真町の団体にも寄付した。前田さんは「漁師さんたちにとって貴重な大漁旗で得た収益を、海のために還元する流れを今後もつくっていく」と述べた。

 大漁旗を元にした作品群は10月末ごろ、札幌市南区真駒内幸町のギャラリー「kamokamo(カモカモ)」で展示の予定という。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る