驚くファン、戸惑う同業者 ディノスシネマズ苫小牧が当面休業

驚くファン、戸惑う同業者
ディノスシネマズ苫小牧が当面休業
臨時休業を伝える掲示物を見詰める来館者

 スガイディノス(札幌市)が5月30日、札幌地方裁判所に民事再生法の適用を申請したことを受け、映画館ディノスシネマズ苫小牧(苫小牧市柳町)は当面、休業することになった。事情を知らずに訪れた映画ファンは休業を伝える掲示物に驚きと困惑の表情を浮かべていた。地元の同業者も動向を注視している。

 臨時休業入りした31日、同館のチケット売り場は閉鎖。カウンター前や壁などに設置されていた上映作のポスターやパネルなども全て撤去されていた。

 ヒット中の洋画「トップガン マーヴェリック」を見るため、白老町から訪れた男性(47)は「学生時代に大ヒットした作品の続編なので楽しみにしていた。昨日のうちに来ていればよかった」と肩を落とした。

 市内在住の女性(66)は「映画が大好きで、月に1度は足を運んでいる。ここがなくなってしまったら、どうしよう」と動揺していた。

 話題の邦画「大河への道」を鑑賞予定だった白老町の男性(72)は「電話で問い合わせたら臨時休業と言われたが、どういう事情かを直接確認しに来た。がっかりだね」と渋い表情を見せた。

 臨時休業を知り、急きょミニシアターのシネマトーラス(本町)で「フォレスト・ガンプ 一期一会」を見ることにしたという市内川沿町の女性(59)は「休業が長引くようなら残念。大きなスクリーンで、音響も良い映画館で作品を楽しみたい」と話した。

 シネマトーラスの堀岡勇代表(70)は「(ディノスシネマズ苫小牧は)スクリーンが七つあり、話題作も多数上映するため、市外からたくさんの人が足を運んでいた」と強調。映画の文化を守る役割を担ってきた同業者として、今後が気掛かりで「うちみたいなミニシアターだと上映が難しい作品もあり、一日も早く再開することを願っている」と述べた。

 ディノスシネマズ苫小牧は2005年4月、イオン苫小牧ショッピングセンター(現・イオンモール苫小牧)のアミューズメント複合施設「ディノス苫小牧」内で開業。市内の映画館は1980年ごろに最多の9館を数えたが、現在は2館となっている。

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