知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)」が沈没した事故で、第1管区海上保安本部(小樽市)は1日、海底から引き揚げられた船体を網走港(網走市)に陸揚げし、乗客の家族に公開した。家族らは保管場所に設けられた献花台に花をささげた。
カズワンは5月27日、水深約180メートルの海底から引き揚げられ、作業台船に移された後、網走港へ運ばれていた。1日午前7時15分ごろには、ブルーシートに覆われたまま作業台船上からつり上げられ、約10分後に搬送用のトレーラーに載せられた。保管場所へ搬送後に再びつり上げられ、午前10時半ごろ、設置された船台上に下ろされた。
同本部によると、カズワンの船体公開には9家族27人が参加。午後2時半ごろ、家族らはバスで保管場所に到着。限定した形で公開された船体を、3グループに分かれて周囲から見た。
公開時間は計約45分間で、涙を流しながら見る家族もいた。船尾側に設置された献花台にはキクやカーネーションなどの花が供えられ、手を合わせる人の姿も。同本部には事故原因究明のほか、「しっかりと捜査を」「捜索も引き続きお願いしたい」との要望があったという。
同本部は5月29日から3日間、海上自衛隊などと共に一斉捜索を実施した。知床半島の沖合や北方領土・国後島の周辺海域を調べたほか、道警による陸上の捜索も行われたが、行方不明者12人につながる新たな手掛かりは見つからなかった。6月からは他機関や民間には依頼せず、海上保安庁のみで捜索を続ける。
事故は4月23日に発生し、14人の死亡が確認されている。国後島では男女2人の遺体が発見され、同本部が身元確認を進めている。
















