2022年度苫小牧市美術博物館大学講座の初回が4日、同館で開かれ、国立アイヌ民族博物館研究主査の鈴木建治さんが「北海道と千島の歴史」をテーマに講義した。ロシアで発見された資料を基に、アイヌ民族の視点から日本とロシアの交流史について語った。
鈴木さんは、ロシア国立古文書史料館に残る日本語書簡やその当時作成された地図を基にロシアが1775~80年ごろ、千島列島のアイヌ民族から情報を得ながら、日本との通商関係構築を模索していたことを指摘。ロシアが、毛皮の獲得と領土拡大を目的にシベリアに進出していた時代で「結果的に日露間の通商関係は結ばれなかった」としながら「アイヌ民族は毛皮税の貢納でロシア側と実質的な交易をしていた。従来の研究で考えられていた以上に、積極的な接触があった」と述べた。
同講座は「実現しなかった四つの札幌オリンピック」「王子洋画研究会と苫小牧の美術」「道内に漂着する鯨類」などの演題で、来年2月まで計9回を予定している。
















