日本人選手初、ドネア退ける ボクシング 井上尚 3団体統一王者に

日本人選手初、ドネア退ける ボクシング 井上尚 3団体統一王者に
世界バンタム級3団体王座統一戦の1回、ドネア(左)を攻める井上尚弥=7日、さいたまスーパーアリーナ

 プロボクシングの世界バンタム級3団体王座統一12回戦は7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、世界ボクシング協会(WBA)、国際ボクシング連盟(IBF)統一王者の井上尚弥(大橋)が、世界ボクシング評議会(WBC)王者のノニト・ドネア(フィリピン)を2回1分24秒TKOで下した。

 日本選手が世界主要3団体を統一したのは初めて。防衛回数は、スーパー王者に認定されているWBAが7度目、IBFが5度目。

 井上尚は1回に右のカウンターでダウンを奪い、2回に猛攻を仕掛けて左フックで倒したところでレフェリーが試合を止めた。

 世界5階級制覇の実績を持つドネアとは2019年11月に対戦し、3―0の判定勝ち。今回は2年7カ月ぶりの再戦だった。戦績は井上尚が23戦全勝(20KO)。ドネアは42勝(28KO)7敗。

日本選手初の世界主要3団体王座統一を果たした井上尚弥との一問一答は次の通り。

 ―今の心境は。

 最高の結果を残せたことに満足している。

 ―1回に左フックをもらった。

 1回(のポイント)を絶対に取りたかった。左フックをもらい、それ以上のインパクトを残さないと、と思った。残り10秒からちょっとエンジンをかけて、うまくいった。

 ―2回は畳み掛けた。

 ドネアの足がふらついていたので決めようと。出すパンチ一つ一つを覚えているぐらい慎重にいった。

 ―ドネアの存在は。

 ドネアだったからこそ、ここまで燃えることができた。学生時代に憧れていたチャンピオン。戦えたことを誇りに思って、この先もやっていきたい。

 ―今後の目標は。

 バンタム級での4団体統一にリーチがかかったので進めていきたい。年内にやりたいが、かなわないならスーパーバンタム級に階級を上げて、新たなステージで挑戦することも考えている。

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