119番通報に対応する消防通信指令業務の共同運用について、胆振管内の全11市町は、共同運用の可否を8月に予定されている市町長会議で決定する。8日の苫小牧市議会総務委員会の資料で日程が示された。消防長検討会などで7月までに予算規模の大枠を固め、市町長会議で▽胆振管内全域で運用▽東西に分けて運用▽現状通り―の3案から結論を出す方針だ。
共同運用は胆振管内全域をカバーする共同指令センターを苫小牧市消防本部(新開町)に設置。管内からの119番通報を一元的に受け付け、各消防本部に出動指令を出す仕組みを想定している。
胆振管内の4月時点の人口は36万8000人。2021年の119番受報件数は2万6000件を超えており、市消防本部の約1万2000件と比べ、2倍以上に増えることが予想される。一方で、共同運用の導入により、1消防本部で設置に数億円掛かるとされるシステムの維持管理費の削減効果が見込まれる。
8日の委員会資料では、共同運用のデメリットとして▽各地域に同じ地名が現存し、災害発生場所の把握に時間がかかる可能性がある▽通報件数が増加するため、指令員の増員や指令台の増設が必要▽指令員の増員に伴い、仮眠室の増築が必要―の3点を挙げている。委員からも「出動の遅れにつながる恐れがある」などと懸念する意見が相次いだ。
人命に関わる問題だけに検討には慎重さが求められ、市消防本部の小野勝也消防長は「市民サービスの低下を招かないことが大前提」と強調した。
共同運用についての検討は21年10月、室蘭、伊達、登別の3市が合意した上で、苫小牧市に協力を打診したことから始まった。同年12月に第1回市町長会議が開かれ、今年3月までに一定の方向性を出すことで合意していたが、新型コロナウイルスの影響で遅れていた。
















