デートDV防止講座に力 苫人権擁護委員協議会 最新の実態踏まえ独自プログラム作成

デートDV防止講座に力 苫人権擁護委員協議会
最新の実態踏まえ独自プログラム作成
人権擁護委員の研修会で実演されたデートDV講座

 苫小牧人権擁護委員協議会(岡田秀樹会長)は今年度、若年層向けの「デートDV」防止講座に力を入れる。同会の男女共同参画委員会が独自に作成した約50分間のプログラムにより、デートDVに当たる行為や暴力が生じる構造などを解説。相手と対等な関係を築く方法を考えるワークショップも取り入れる。

 講座名は「デートDVって何?~対等な関係を築くために」。恋愛への興味、関心が強まる中学生を念頭に考案された。

 講座の前半は約10枚のスライド資料を使って、親しい相手だからこそ思い通りにならないと気が済まず、暴力で意のままにしようとする行為がデートDVであることを説明する。

 暴力のさまざまな形態や対等な関係づくりに必要な考え方、友人からDVの相談をされたときに取るべき行動なども解説。「男なのにお金にせこい」「女は控えめであるべき」といった性別に対する無意識の偏見やジェンダーバイアス(性別に基づく固定観念)が暴力と深く関わっていることも伝える。

 後半は、付き合って間もないカップルが、SNS(インターネット交流サイト)上でのやりとりのすれ違いをきっかけに関係がこじれるオリジナルストーリーを提示。どのような言葉で伝えればよかったのかを受講者が考えるワークショップとなっている。

 同協議会は2008年から市内の高校などで、前委員長の髙橋裕美さんが中心となってデートDV予防の出前講座を展開。主に札幌人権擁護委員連合会が作成したプログラムを使用してきたが、昨年度末までに、独自に最新の実態などを踏まえたオリジナルの講座プログラムを完成させた。

 5月26日、市民活動センターで開かれた同協議会の研修会で、約20人の委員を前に、新谷育子委員長がデートDV講座を実演。委員からは「質問の仕方を工夫しては」「具体的なDVの事例紹介も交えては」などの改善点が提案された。

 今後、市内や近郊の中学校をはじめ、こども食堂や町内会の子ども会など児童生徒が集まる場で講座を開催。子育て中の保護者も対象とする。

 調停に携わる立場上、家庭内での暴力被害の深刻さを目の当たりにしてきたという髙橋さんは、「DVの被害者も加害者も生まない社会づくりが急務」と強調。新谷委員長は「内部で何度も検討とシミュレーションを重ね、ようやく完成したプログラム。ぜひ活用してほしい」とアピールする。

 出前講座の依頼や問い合わせは、苫小牧人権擁護委員協議会(札幌法務局苫小牧支局内) 電話0144(34)7151。

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