道立青少年体験活動支援施設「ネイパル」の指定管理者公募、選定手続きで、道教育委員会の前社会教育課長が不正に関与した事実関係解明に取り組む第三者調査委員会(中村浩士座長委員3人)は10日、中間報告を発表した。現時点で不法行為の全容と背景を調査中のため、中村座長は「(中間報告は)今後の調査に支障を来さない範囲の一部の指摘に止める」と説明し、最終報告は9月上旬をめどに行う意向を示した。
第三者委員会は、中村座長を含めた弁護士2人と臨床心理士の3人で構成。前社会教育課長や上司の元生涯学習局長を含む関係者全員(人数は非公表)のヒアリングに加え、デジタルフォレンジック(デジタル鑑識)を含む証拠収集の調査も行っていることを明らかにした。
中間報告では、委員3人の▽不正行為および背景事情に関する所見▽再発防止に向けた助言を記した。中村座長は所見で、前社会教育課長とその部下職員が中心となり各不正・不適切行為が行われるに至ったものと結論付けた。
一方で中村座長は「一連の行為が前社会教育課長の判断と指示の下に行われたのか、より上位の前生涯学習局長以上の各幹部の判断と指示の下に行われたのか、全体像について前者であるとする前生涯学習局長と後者であるとする前社会教育課長との主張が真っ向から対立している」と指摘。「真相を慎重に見極めるべく、多数の関係者から聴取、メールやライン、手帳等の物証の証拠収集などを重ね鋭意調査中」と述べた。結論付けるのは早いとし「今のところ刑事事件を裏付ける証拠関係、証言はない」と語った。
また、ヒアリングの対象者数の明示は差し控えるとし「相当数、膨大な人数の対象者の聴取に当たっている」と説明。ヒアリングは直接対面あるいはズーム等の会議システムも使い、録音を取りながら1対1、あるいは委員2人で進めていると明かした。
中村座長は「最終報告では第三者委員会としての事実認定と不正・不適切行為を生んだ指示系統や組織的背景等の要因を解明するとともに、同種事案再発のリスクを適切に分析し、実効的な再発防止策を提言したい」と語った。
倉本博史北海道教育委員会教育長のコメント 職員の順法意識の醸成や組織としての対策が不十分との指摘を重く受け止めている。中間報告の指摘や助言も踏まえ、二度と不祥事が発生しないよう、不正を防止する仕組みづくりに取り組む。
◇ネイパル不正
指定管理者選定の事務局だった道教委の前社会教育課長が、道教委幹部の再就職先になっているネイパルの指定管理者を存続させるため、ネイパル深川の指定管理者に代わって部下に申請書を作成させる一方、一部の選考委員に事前に業者の評価を伝えた不祥事。道教委は全容解明に向けて4月に第三者調査委員会を設置した。
















