多機能トイレの個室を搭載した苫小牧市の福祉トイレカー「とまレット」。障害者や高齢者の外出機会を確保するため市内のイベント会場などで利用されてきたが、2020年からの2年間は新型コロナウイルスの影響で出動回数が激減。今年度は休止していたイベントが再開傾向にあることから、市はコロナ前とほぼ同数の約35回の出動を目標に掲げている。
車いすやおむつを利用している人が安心して外出できる環境をつくるため、市は16年12月、福祉トイレカーを公用車に導入。水を使わず、便槽内のおがくずで排せつ物を分解するバイオトイレ方式を採用しており、自治体では全国初。昇降リフトが備え付けられ、車いすのまま乗り降りできる。
17年度は34回出動し、18年度には胆振東部地震で被災した厚真町の避難所にも駆け付け、断水中でも清潔なトイレ環境を提供。同年度の稼働回数は最多の48回を数えた。しかし、コロナ禍に見舞われた20年度は一度も稼働せず、21年度も6回にとどまった。
今年度は、とまこまい港まつりが3年ぶりの開催を予定しているほか、市内の各イベントも再開の見込みで、市はトイレカーの出動もコロナ前の19年度並みに戻ることを期待。5月に静川で行われた北海道植樹祭を皮切りに、7月にはキッチンカーイベントやスポーツの競技大会、障害児の交流イベントなど、年間で35回程度の出動を計画している。
実際の運用は今後選定する民間事業者に委託するが、災害時などの緊急出動も想定されることから、市は14日、操作技能を身に付ける職員研修を市役所駐車場で実施。福祉関係のほかスポーツや観光振興など幅広い部署から20人が参加。実技を交えながらリフトの昇降や車いす利用者の介助方法などを学んだ。
担当する市障がい福祉課は「障害者や高齢者、乳幼児を育てる人の中には、トイレの不安から外出をためらってしまう人も少なくない。少しでも皆さんの力になれるよう積極的に活用していきたい」としている。
















