あす、帯広で高校柔道全道大会開幕―苫小牧出身・松尾(帯広農)集大成の一戦 「全て出し切りたい」

あす、帯広で高校柔道全道大会開幕―苫小牧出身・松尾(帯広農)集大成の一戦 「全て出し切りたい」
本番に向け稽古に励む松尾(左)=13日、帯広農業高

 苫小牧市出身で、帯広農業高柔道部主将の松尾優作(3年)が第72回北海道高校柔道大会(23~25日、よつ葉アリーナ十勝=帯広市=)に出場する。帯農の指導者を慕って入学、「今までやってきたことを全て出し切りたい」と第2のふるさとで集大成の一戦に臨む。

 大会は男女の個人、団体16部門が行われる。各部門1枠の全国高校総体(8月6~10日、松山市)切符を懸け、道内各支部を勝ち抜いた精鋭が熱戦を繰り広げる。松尾は男子団体と個人81キロ級に出場する。

 苫小牧青翔中在学時まで苫小牧の強豪クラブ尚志館當摩道場で腕を磨いた。苫小牧東高に赴任経験がある現帯農柔道部の田中友和顧問との縁で親元を離れ、十勝に渡った。帯農では「優しい先輩たちに恵まれて、楽しく柔道をやってこれた」。

 学校では森林科学科に所属。「もともと自然が好き」と広大な学校林を舞台に植樹やチェーンソーを使った伐倒技術習得など、森林保全について意欲的に学ぶ日々を送る。

 昨年苫小牧で開催された道大会では男子団体3位に貢献した他、個人戦では81キロ級で8強入り。続く2年生以下の新人大会では、同級トーナメントを制した佐藤雅典(東海大札幌)に3回戦で1本負け。手足のリーチが長い相手を「寝技に持ち込みたかったが、最後は逆に関節技を決められた」と悔しさを味わった。

 冬期間は新型コロナウイルスの影響で満足のいく練習が積めない分、1学年上の先輩で全国高校総体にも出場した今西勇斗(札幌市役所)の試合動画などを見て組み手の研究に励んだ。相手に合わせてしまうことが多かったが「嫌な組み方をされたらしっかり切って自分の組み手に持ち込む」スキルを確立しつつある。

 田中顧問は「誰よりも練習する、真面目で素朴な人柄。後輩たちからの信頼も厚い」と評する。昨年の高校総体では「次は優作の番」との思いを込め、今西の付き人として全国舞台を経験させた。

 松尾もその期待を肌で感じている。前回の道大会は、尚志館時代に胸を借りた山本禅(当時恵庭南3年)=苫小牧青翔中卒=の個人優勝も見届けた。「次は自分も…」。心に固く誓った。

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