苫東は24日、株主総会と取締役会を開き、社長に元北海道副知事の辻泰弘氏(66)が就任した。辻氏は道幹部時代の2011年6月から約2年間、同社の社長を務めた経験を持ち、「企業や将来を見据えたプロジェクトの誘致に取り組む。新しい時代の苫東はいろんなことにチャレンジできるフィールドがある」と意欲を見せた。
2期4年社長を務めた伊藤邦宏氏(68)の退任に伴う役員人事。同社は第3セクターで、社長の再登板、元副知事の起用はいずれも初。辻氏は「苫東に対する思いは強く、頭から離れたことはなかった。いろんな経験をして戻ってきた」と述べ、副知事職などを通して培った知見、人脈を生かす考えを強調した。
前回の着任は東日本大震災の直後。「『どうしよう』から始まった」と当時を振り返りつつ、従来の製造業中心から「食とエネルギー」の産業展開に力を入れ、順調な業績につなげたことを説明。喫緊の課題としてポストコロナとウクライナ情勢を挙げ、「食とエネルギーで先を見据えること、すぐ対応しなければならないことの両方の課題を突き付けられている」と述べた。
脱炭素の動きが加速する中、「エネルギーの在り方も、この場所で考えられる。苫東は魅力が増していく」とアピール。さらに「港やコンテナターミナルがあり、ものづくり産業が育っているため、サプライチェーンのバックアップもできる。時代の波に合うように展開している」とさらなる発展に自信を見せた。
辻氏は砂川市出身、東京都立大経済学部卒。1978年に道庁入りし、経済部次長、経済部長、副知事などを歴任した。趣味は庭いじりと海外旅行。苫小牧市内に自宅を購入し、近く転入を予定している。
















