児童虐待や養育などの相談に専門的に対応する苫小牧市こども相談課が発足して、4月で1年が経過した。市こども相談センター(双葉町)に設置された同課の窓口には連日、さまざまな相談が寄せられ、深刻な虐待に発展する恐れがあるケースもあるという。昨年4月から同センターのセンター長を務める、こども相談監・米田浩二さん(61)に児童相談の現状を聞いた。
―こども相談課で対応した児童相談の状況は。
「2021年度に寄せられた相談は約1350件。うち216件が児童虐待に関する内容で、着任前に自分が想像していたよりも多い印象だ。特に継続的な支援を要するような、ネグレクトが疑われるケースが目立つ」
「保護者が仕事で長時間自宅を留守にし、子どもだけで夜を過ごさざるを得ない家庭や室内が物であふれたいわゆるごみ屋敷に関する相談も少なくない。命の危険に直結する場合は別として、短時間の放置であっても、より良い方向性を保護者と一緒に考えながら、スモールステップ(小さな一歩の積み重ね)で改善していく寄り添い型の支援を展開している」
―こども相談監としての働きは。
「保護者や子どもと直接接する相談員が迷いや不安を抱かずに働くことができるよう、交通整理を行うのが最も重要な仕事だと認識している。一つのケースでも、人によって深刻さや着眼点が異なる。この差異が現場の迷いを引き起こす原因になるので、自分はそれを少しでも取り除こうと考えている」
―市民に伝えたいことは。
「こども相談課は児童虐待に限らず、子どもに関するあらゆる相談の受け皿。『子育てがつらい』『子どもをどう育てたらいいか分からない』といった、親であれば誰もが一度は抱く悩みに耳を傾け、場合によっては必要な支援につなげる。大切なのは、決して一人で何とかしようとしないこと。市民の皆さんが安心して困りごとや悩みを寄せられるような存在を目指したい」
















