前年度上回る208件 21年度 苫小牧市の児童虐待対応 心理的暴力が半数 地域全体で見守りへ

前年度上回る208件 21年度 苫小牧市の児童虐待対応
心理的暴力が半数 地域全体で見守りへ

 苫小牧市が2021年度、通報を受けて対応した児童虐待の件数は、前年度比26件増の208件だった。虐待の半数が心理的な暴力で、近隣住民や知人、学校からの通報が多かった。関係機関・団体で組織する市要保護児童対策地域協議会(要対協、松村順子会長)は今年度、市社会福祉協議会や市介護福祉課などをメンバーに加え、より幅広い視点から子どもの見守り体制強化を図る。

 市によると、昨年度は216件の虐待通報を受け付け、そのすべてについて子どもの安全を確認。実際に対応した208件のうち最も多かったのは心理的虐待で、104件に上った。配偶者間の暴力やきょうだいへの虐待行為を見ていた子どもが、心理的虐待を受けているとみなしたケースが目立ったという。

 次いで、養育怠慢・拒否(ネグレクト)54件、身体的虐待46件が多く、性的虐待は4件だった。

 虐待を受けた子どもを年齢別に見ると、未就学児82人、小学生92人でそれぞれ約4割を占めた。通報者は近隣・知人からが65件で最多。学校からの通報も53件あった。虐待加害者の約7割が実母で、実父は2割だった。

 市のまとめによると、虐待対応件数は17年度194件、18年度222件、19年度246件、20年度182件と推移。同課の担当者は「近年、近隣住民からの通報が増えており、全体の数を押し上げている」と指摘。「地域で子どもを見守る人が増えていることの表れ」とみている。

 市は昨年度、市民向けの子育て支援講座を立ち上げており、今年度から町内会や企業などに働き掛けて本格展開する計画。講座を通じてより多くの市民に子どもや子育て世帯への関心を促し、困っている人を見掛けた場合は市の相談窓口につなぐなど地域の見守りの目を増やしていきたい考えだ。

 今年度から養育や教育、保育など、子どもに関わる機関で構成する要対協のメンバーに市社協と市介護福祉課、市地域包括支援センター連絡協議会を追加。高齢者福祉の従事者が見守る世帯で児童が適切な養育を受けていないことに気付くケースもあり、同課の担当者は「あらゆる立場から虐待のないまちづくりを進めたい」としている。 

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