太平洋西部海域のホッキ貝からまひ性貝毒検出 3漁協が出荷自主規制 夏の操業開始直後、多方面に影響大

太平洋西部海域のホッキ貝からまひ性貝毒検出 3漁協が出荷自主規制 夏の操業開始直後、多方面に影響大

 道は7日、太平洋西部海域で漁獲されたホッキ貝から、国の規制値を上回るまひ性貝毒が検出されたため、同海域で操業するいぶり中央、苫小牧、鵡川の3漁業協同組合が同日から、ホッキの出荷を自主規制したと発表した。道内でホッキ貝のまひ性貝毒で出荷を自主規制するのは1989年7月の胆振海域以来、33年ぶり。今後、3週連続で規制値を下回れば出荷を再開するが、ホッキの水揚げ日本一を誇る苫小牧漁協は自主回収の方針を決めるなど、各方面に影響が出始めている。

 道によると、4日にいぶり中央漁協が水揚げしたホッキを苫小牧保健所が検査し、まひ性貝毒の規制値1グラム当たり4MU(マウスユニット)に対し、7日に約2・5倍の同10・2MUが検出された。手足にしびれを起こす可能性がある毒素とされるが、道水産流通係は「常識的な範囲の食事で命に関わる毒素ではない」と説明する。

 一般的にホタテ貝で検出されるケースが多く、同係は「ホッキで検出されるのは珍しい。毒化したプランクトンを食べ、うろなどにたまったとみられる」と推定。今後は1週間ごとに同海域のホッキを検査し、3週連続で規制値を下回るまで、3漁協は出荷を規制する。

 苫小牧漁協は1日から夏漁の操業を始めたばかり。毒素の検査は月1回以上のペースで行い、漁解禁前の検査でも異常はなかったというが、「安全・安心に責任ある立場としてしっかりと対応していく」と強調。4日以降に苫小牧で操業し、市場に出回ったホッキについても「可能な限り、自主回収したい」と対応を急いでいる。

 水揚げ日本一の苫小牧産の出荷規制で、市公設地方卸売市場の指定管理者、マルトマ苫小牧卸売は「影響はある」と説明する。鮮魚店など買い受け人の需要に応じるため、噴火湾産など他産地からの仕入れ強化を検討。ホッキの取引卸売価格は今夏、新型コロナウイルス流行の影響から回復傾向で、例年よりも高値が続いていたが、「各地のホッキに引き合いが強まれば、さらなる値上がりにもつながる」と指摘する。

 市内では観光シーズン本格化で、海の駅ぷらっとみなと市場(港町)の山本水産では今夏、苫小牧産の殻付きホッキを1日当たり100キロ以上販売してきた。同社は「噴火湾産などが出荷されても影響は出ると思う」と懸念。「ホッキを楽しみに来てくれる人は多く、週末には150キロは売れていた。自主規制が早く解除されてほしい」と願っていた。

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