駅前歩行者が減少傾向 中心街商業施設の相次ぐ閉店など背景に 10年前と比べ17地点で減

苫小牧駅周辺の歩行者数の推移  ※苫小牧市など調べ

 JR苫小牧駅周辺の歩行者が減少傾向にある。市などによる調査で2021年度は、10年前の11年度と比べ、25地点のうち17地点で歩く人が減っていた。大型商業施設の閉店など駅前中心街の商業環境の変化などが背景にある。人出のにぎわいを取り戻すため、市は今年度、苫小牧駅周辺ビジョンを作り、方策を示す方針だ。

 歩行者の通行量調査は、市と苫小牧商工会議所、市商店街振興組合連合会が毎年実施している。21年度は休日の昨年10月3日(日曜日)と、平日の同4日(月曜日)のそれぞれ午前10時から午後6時の間、苫小牧駅の北口側と南口側の計25地点で調べた。

 この結果、21年度は、前年度比で平日、休日共に増えたのは9地点。減ったのは6地点だった。11年度と比べると、増加は4地点にとどまり、減少は17地点に拡大していた。

 地点別では、駅北口の「スカイウェイ駅入口」が平日、休日を合わせて5566人と最も多かったが、11年度に比べると1222人減った。「駅南口階段」は3750人で、204人減。特に「旧商業施設苫小牧駅前プラザエガオ東側」の減り方が著しく、21年度は1704人と、10年前より2574人少なくなった。

 調査に当たった苫小牧商工会議所の担当者は「駅周辺で大きなイベントがあれば歩行者も増えるなど、年度ごとに通行量は変化する。単年度ごとの比較より、全体的な流れを見ることが重要だ」とし、「人が集まる商業施設などが駅周辺から無くなるたびに、歩行者も減り、地域にマイナスの影響をもたらしている」と指摘する。

 駅周辺では、10年にイトーヨーカドー苫小牧店、14年に駅前プラザエガオ、16年に苫小牧エスタと大型商業施設の閉店が相次いだ。MEGAドン・キホーテ苫小牧店(10年)、市まちなか交流センター・ココトマ(14年)の開設もあったが、かつての求心力は失った。

 市は今年度、中心街の人のにぎわいを復活させるため、再整備の方向性を示す苫小牧駅周辺ビジョンを作る。20年度に策定した都市再生コンセプトプランに掲げた「歩きたくなるまちづくり」をポイントに、市民や経済団体の関係者らでつくる検討委員会などが中身の議論を進めている。

 市未来創造戦略室は「歩行者の通行量だけでなく、さまざまな面から中心市街地の活性化を目指すビジョンを作りたい」とし、苫小牧商工会議所も「駅前に用事のあるコト、モノを作らないといけない。市と連携して策定に取り組みたい」と話す。

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