教科担任制 試行錯誤続く 苫小牧市内の小学校 専科教員12人配置

教科担任制 試行錯誤続く 苫小牧市内の小学校 専科教員12人配置
ALTと一緒に英語を教える外国語専科教員(左)=苫小牧豊川小

 小学校で一部の教科を専門の教員らが教える「教科担任制」。文部科学省が導入を推進する中、苫小牧市内の小学校では今年度、3科目、12人の専科教員が配置されている。教員の負担軽減や授業の質向上が期待される一方、教育現場からは児童との信頼関係構築の難しさや時間割の調整といった課題も指摘され、試行錯誤が続く。

 従来、小学校ではほぼ全ての教科をクラス担任が教えてきたが、文科省は児童の学力向上や教員の働き方改革などを目的に教科担任制の導入を推し進めている。

 中学、高校などの教員免許を有し特定科目を専門的に教える専科教員は、教科担任制の指導形態の一つ。市内では2013年度、2校に理科と体育の専科教員を配置して以来順次、導入を拡大。19年度には外国語専科教員も追加され計7人となり、その後も20年度9人、21年度11人と年々増えている。

 豊川小(高城哲校長、332人)には今年度、外国語の専科教員として咲間美由紀教諭(43)が在籍。日新小、糸井小との兼務で豊川小では、外国語指導助手(ALT)と共に週に2回、3~6年の授業を行っている。「1年間にこれまでよりも多くの子どもと触れ合えて有意義。同じ授業内容なので教材の準備も軽減される」とメリットを強調する一方、「担任を持たないため、行事などを通じて子どもと深く触れ合えない側面もある」と明かす。

 最近は担任同士で得意な授業を交換して教える動きも出始めており同校では4月から6年のクラス担任2人が、社会と理科、音楽と家庭科の計4科目で試行。理科と音楽について2クラス分の授業を受け持つ多田朋仁教諭(27)は「他のクラスの児童の反応も見られ、日常的な指導にプラス」とした上で「転勤時や今後6年の担任になるとき、社会と家庭科を1年間教えていないのは不安点」と語る。

 これらの取り組みについて児童たちの反応は「勉強がよく分かる」などと良好で、6年生の藤井楓さん(11)も「いろんな先生と関われていい。一つの科目について詳しく、集中的に学べる」と歓迎していた。

 拓進小(山形知憲校長、764人)は、3年生以上の理科の授業を理科専科と担任を持たない教諭、外部講師で分担している。

 「理科は実験が多く、クラス担任は準備が大変」と専科の内村剛教諭(52)。梅田典志教頭によると、同校もクラス担任による授業交換の実施を検討しているが「各学年4クラスあり、時間割が複雑な上、専科教員が休んだ日の対応なども課題」と明かす。

 道教委は、今後も教科担任制の導入を進めていきたい考えだが「地域や学校ごとに事情が異なるため、専科教員を増やすばかりではなく、学校同士の連携や授業交換も視野に、工夫しながら運用していきたい」としている。

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