非核平和都市条例 施行20年の節目 苫小牧市、祈念事業を展開 核廃絶と恒久平和願う企画

非核平和都市条例 施行20年の節目 苫小牧市、祈念事業を展開 核廃絶と恒久平和願う企画

 77年前の夏の悲劇を繰り返さない―。苫小牧市は今夏、原爆の悲惨さを今に伝える平和祈念事業を計画している。広島平和記念資料館(広島市)が所蔵する被爆者の遺品や原爆写真といった資料の展示、体験者の証言会など、30日から8月21日にかけて核廃絶と恒久平和の実現を願うさまざまな企画を展開する。

 今年度の平和祈念事業は、非核平和都市条例の施行20周年記念の位置付けで企画。(1)ヒロシマ原爆資料展(2)被爆体験証言会(3)映画「ヒロシマ ナガサキ最後の二重被爆者上映会&二重被爆講演会」(4)中学生・広島派遣(5)中央図書館平和事業(6)平和祈念式典を予定している。

 ヒロシマ原爆資料展は30日~8月21日、苫小牧、広島両市の主催で市文化交流センターを会場に開催。広島平和記念資料館収蔵の資料や写真パネルなど約60点を展示する。

 原爆の熱線で焼け焦げた三輪車(レプリカ)、熱で溶けた仏像の頭部(実物)、1945年8月6日の投下時間・午前8時15分で止まった腕時計(レプリカ)、被災した人の頬から取り出されたガラス片(実物)など、被爆の実相を伝える資料の数々を紹介する。広島の高校生が被爆者から聞き取りし、制作した原爆の絵も展示。炎に包まれた街の中を逃げ惑う人や、熱線で焼けただれ変わり果てた友人の姿など、息をのむ凄惨な光景が描かれている。入場無料。開場時間は午前9時~午後7時。

 同じく両市が主催する被爆体験証言会は、8月13日午後1時から同センターで開く。8歳の時に爆心地から2・5キロ離れた自宅の裏庭で被爆した八幡照子さん=広島県府中町=が、地獄絵図と化した当時の様子について語る。定員70人で要予約。

 映画の上映会は今月31日午後1時から苫小牧市民会館小ホールで行う。作品は苫小牧出身の稲塚秀孝監督による「ヒロシマ ナガサキ最後の二重被爆者」(2019年)。広島、長崎の両方で被爆した山口彊さん(故人)を中心に描き、新たに見つかった二重被爆者にも迫ったドキュメンタリー。上映会に合わせ、山口さんの孫の原田小鈴さん=長崎市=による二重被爆証言会も催す。入場無料。定員100人で要予約。

 中学生広島派遣事業では、市内の中学生5人が8月1~3日、平和記念資料館や、被爆建物が保存されている本川小学校などを訪れ、資料見学や体験談を聞く。平和祈念式典は例年同様、終戦記念日の15日に市民会館で開催。市立中央図書館では8月、平和関連の映画上映を予定している。

 市政策推進課の担当者は「ウクライナ情勢も背景に核兵器の恐ろしさに注目が集まっている今こそ、多くの人に平和への関心を高めてもらいたい」としている。問い合わせ、証言会や映画上映会の参加申し込みは同課 電話0144(32)6039。

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