苫小牧市が2026年3月の開設を目指す複合文化施設「市民文化ホール」について、設計や建設、管理運営を一手に担う特定目的会社「氷都とまこまいパートナーズ」(只石彰光社長)は、施設の構造など概要を取りまとめた。約1200席と約400席の大小二つのホールをはじめ、作品展示ギャラリーやカフェなども備えるとした。運営に当たっては、市民や企業がサポートする「苫小牧文化応援隊(仮称)」の立ち上げも検討している。
23日の市民向け説明会で案を示した。現在、基本設計を進める同社によると、旧苫小牧東小学校跡地(旭町)に建設する施設は鉄筋コンクリート造り4階建て、延べ床面積1万2603平方メートル。約1200席を持つメインの「ホールA」は、市民活動から伝統芸能まであらゆる芸能に配慮した造り。1階800席、2階400席の2層構造とし、1階席のみの利用も想定するとした。
約400席の「ホールB」は、市民による多様な文化芸術ジャンルに対応し、利用者の使いやすさを重視。客席は可動式とし、同じく動かせる仕組みの壁を開け放してホールを屋外ライブなどのステージとしても使えるようにする。
1階エントランスには休憩したり、芸術文化談議を楽しんだりする人に利用してもらうテーブルや椅子を配置。くつろぎのカフェ、さまざまな作品を紹介するギャラリーも備える。家族連れも気軽に来訪できるよう屋内外に子ども用遊具を設置する。
建設後に解体する市民会館の跡地や市道の一部も含めて、4万4552平方メートルの敷地を確保。同会館跡地には野外イベントに使える広場を設ける。施設周辺に並木を配置し「森の中のホール」を演出。駐車場は約350台分と約100台分の2カ所を用意する。施設は災害時の避難場所としても活用する。
運営に当たっては、市が策定した基本構想・基本計画に掲げた五つのコンセプト「関わる・つなぐ・育てる・集う・知る」に「支える」の要素を加え、苫小牧文化応援隊の立ち上げを検討中。市民サポーターが企画や公演時の案内、機材操作などに関わる形を想定している。只石社長は「各世代が気軽に立ち寄って交流を広げ、文化芸術に親しみ、全国や世界に羽ばたく人材を育てる場を市民と共につくり上げたい」と話す。
市民文化ホールは市民会館、文化会館、交通安全センター、労働福祉センターの4公共施設を統合し整備する。市として初のPFI(民間資金活用による社会資本整備)を採用し、鹿島建設を代表に市内外の企業で構成する同社に、建設から開館後20年間の運営を一括発注。総事業費は164億4800万円で、担当の市民生活部の野見山慎一部長は「老朽施設の今後の在り方を考える上で試金石となる重要な事業」と話している。
















