6月に士別市総合体育館で行われた高体連のウエートリフティング全道大会(女子55キロ級)で、北海道栄のウエートリフティング部に所属するタカリ・スミ(3年)が優勝した。愛媛県で行われる高校総体(6日競技)に向け「全力を尽くして挑みたい」と闘志を燃やしている。
全道大会では、バーベルを床から一気に頭上へと挙げるスナッチで53キロ、バーベルを一度肩まで上げて頭上に挙げるクリーン&ジャーク(ジャーク)で58キロを成功、計111キロの自己ベストをマークした。自身のスナッチ49キロ、ジャーク55キロの合計104キロの記録を公式戦で超え「自己ベストの目標を達成できてうれしい」と笑顔で話した。
両親はネパール出身。競技を始めたのは高校1年。元同校のウエートリフティング部でインターハイ19位、国体7位の成績を残した兄スミットの影響で興味を持ち、同部を指導する長谷川倫子顧問の誘いを受けて進学後に入部。「スミットの妹ということで初めて見たときから兄譲りの体つきにいいものを感じた。結果を出せる選手になる」(長谷川顧問)。
高校2年の春、けがで足を負傷し、半年近く競技から離れた。復帰後の練習では「20キロのバーベルすら重く感じた」というほど筋力の低下に悩み、気持ちを落としていた。再度熱が入ったきっかけは「兄と長谷川先生に『頑張れ』と言ってもらったから。2人に感謝している」。
着々と記録を伸ばし続けるタカリだが「脚がまだ弱い」と課題を挙げる。長谷川顧問も「脚力は欠かせない競技。脚の力を全てバーベルに伝えることができるともっと伸びる。まだまだ力は眠っているし、伸びしろ十分」と話していた。
全国総体では「自己ベストを越えにいく。自分に負けないでチャレンジしたい」と飛躍を誓った。

















