〔4×100メートルリレー〕男子・苫東、女子・道栄、準決勝逃す―高校総体陸上

男子4×100メートルリレー予選に挑む苫東の1走南(左)と2走吉田=3日、ポカリスエットスタジアム

 【徳島県鳴門市、北畠授】全国高校総体の陸上第1日は3日、鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムで男女4種目の決勝が行われた。男子400メートルの清水徹(北海道栄)、女子1500メートルの松木七光(同)はそれぞれ予選敗退。女子ハンマー投げ決勝に挑んだ長田姫奈(静内)は35位だった。
 男女の4×100メートルリレー予選では男子の苫小牧東、女子の北海道栄が共に準決勝進出を逃した。
 【男子】
 ▽400メートル予選2組 (5)清水徹(北海道栄)48秒82
▽4×400メートルリレー予選2組 苫小牧東(南陽登、吉田晴樹、三上蒼太、ローズ泰陸)=失格=
 【女子】
 ▽1500メートル予選2組 (14)松木七光(北海道栄)4分39秒63▽4×100メートルリレー予選8組 (4)北海道栄(堀下結愛・納村琉愛・石田真夕・武田愛結花)47秒59▽ハンマー投げ決勝 (35)長田姫奈(静内)36メートル15

―苫東「最高の思い出」
 頭脳派集団が有言実行の3年目で全国のトラックを駆けた。苫東男子リレーチームは道大会3位で高校総体に出場。レースは、バトンゾーン外からのスタートによる規定違反で失格となったが「ベストに近い走りはできていた」と3走の主将三上(3年)は話した。
 1走南、2走吉田、4走ローズと全員が3年生。短距離に自信のある選手がそろい、1年時に掲げた目標は「3年で全国高校総体出場」だった。
 100メートルの持ちタイムは全員が11秒台。10秒台の選手をそろえる道内強豪私立に打ち勝つため、磨いたのはバトン技術だった。
 練習のたびに選手間でパス時の動画を撮り、最適なバトンの受け渡し方を研究。バトンを受け取るゾーン内の歩数設定は0・1歩単位で刻むようにした。「レース当日の天候や風速でも設定を変える。細か過ぎるかもしれないけど」と三上ははにかむが、道大会では北海、旭川龍谷などに競り勝った。
 今回はレース2時間前の練習時に歩数を調整。「2走の吉田が走れていた」と2~3走間は歩数を0・2歩伸ばすなど、緻密に計算した上でのチャレンジに悔いはない。コロナ禍やけがに負けず、4人そろって夢の舞台に立てた。「最高の思い出になった」と三上は胸を張った。

― 道栄・清水、自己記録を更新 
 道栄の主将清水(3年)は、自己記録を0秒28更新する力走も予選突破には届かなかった。「ベストを出せたので少しだけ納得したけど、満足はしていない」と複雑な心境を語った。
 けがに苦しんできた。道大会(6月、釧路市)の初日に行った4×100メートルリレー練習中に左脚のもも裏を痛めた。「一つでも高校総体の出場権を」と同リレー、個人200メートルの出場を棄権。400メートルは全国出場圏内ぎりぎりの6位に入るのがやっとだった。
 大会後は「治ったり悪くなったりの繰り返し。踏み込むたびに痛みが出て、それを怖がってしまうようになった」とつらい日々を振り返る。
 ただ、勝負はまだ終わっていない。前回高校総体で5位入賞を果たした4×400メートルリレーに今年も挑む予定。「メンバーはそろっている。何とかチームに貢献できるように調子を合わせたい」と前を向いた。

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