男子100㍍は道栄・橘2位、エケ3位―高校総体陸上

男子100メートル決勝で競り合う道栄の橘(右)とエケ=4日、ポカリスエットスタジアム

 【徳島県鳴門市、北畠授】全国高校総体の陸上第2日は4日、鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムで男女9種目の決勝が行われた。男子100メートルで北海道栄の橘弘栄が2位、エケ・ジュニア瑠音が3位。女子100メートルでは納村琉愛(道栄)が12秒08で5位入賞を果たした。
 男子走り幅跳びは中尾泰思(道栄)が7メートル15で7位となった。
 【男子】
 ▽100メートル決勝 (2)橘弘栄(北海道栄)10秒54(3)エケ・ジュニア瑠音(同)10秒54▽同予選2組 (8)山﨑流(苫小牧高専)10秒79▽走り幅跳び決勝 (7)中尾泰思(北海道栄)7メートル15▽同予選1組 (7)伊藤陽楼斗(北海道栄)7メートル20(25)三浦颯太(同)6メートル79
 【女子】
 ▽100メートル決勝 (5)納村琉愛(北海道栄)12秒08

―立花とエケ、二人でつかんだ全国表彰台
 その差わずか1000分の2秒。橘とエケが全国の決勝レースで再び壮絶な順位争いを演じた。
 くしくも道大会(6月、釧路市)と同じ隣同士のレーンになった。スタートは「体が浮いてしまった」エケに対して、「うまくいった」橘が好リアクション。後半はエケがぐんぐん加速し差し切るかに見えたが、リアクションタイムで得た0秒002のリードを橘が守り抜き、道大会に続いて目標としてきたライバルに勝利した。
 先に頭角を現したのはエケだった。2年時の道大会400メートルで優勝し高校総体出場を果たすと、昨年10月のU18大会では100メートルで4位入賞を果たした。けがに悩まされることも多かったが、マイペースに自己成長してきた。
 その姿に感化されたのが「道栄に来るまで陸上と本気で向き合えていなかった」橘。エケに追い付こうと厳しい練習に耐え、集大成の年になって一気に才能が開花した。「2人でインターハイの決勝を走る夢がかなったことが何よりうれしい」という。
 エケは「負けて悔しさはあるけど、一緒にいい順位で終えることができてよかった」と互いの健闘をたたえた。

―女子100メートル5位・納村、得意のスタートさえる
 女子100メートルの納村(3年)は健闘の5位入賞に「目標にしていた11秒7台は出せなかったけど、満足です」と笑顔を見せた。
 予選、準決勝で自己ベストを0秒04上回る11秒84をマーク。得意のスタート時の反応が「きょうはよかった」。決勝も優勝した蔵重(中京大中京3年)に次ぐ2番目のリアクションタイムで好スタートを切ると、課題の後半も粘ることができた。
 大会最終日の7日に行われる本命の100メートルハードルに向け勢いづく。小学6年で全国小学生交流大会女子80メートルハードル優勝、中学3年時にはジュニアオリンピック大会女子100メートルハードルで準優勝に輝いた実力者。「次のハードルではメダルを取って終わりたい」と意気込んだ。

―男子走り幅跳び7位・中尾、決勝で実力だせず
 予選1回目に追い風参考ながら7メートル51の大跳躍を見せた男子走り幅跳びの中尾(3年)だったが、「緊張してしまった」と決勝では思うように記録を伸ばせなかった。
 一転して向かい風の条件下の決勝。「風を読みながら記録につなげたい」とするも、3回目を終え7メートル06。入賞圏内ぎりぎりの8位で何とか4回目以降の跳躍権利を得て5回目に9センチ記録を伸ばしたが、納得のいくジャンプは最後までできなかった。
 7メートル46の自己ベストを誇り、6月のU20日本選手権(大阪市)では7メートル41で高校年代最高の5位入賞を果たしただけに悔しさは大きい。今月中旬には国民体育大会の北海道選手選考会(室蘭市)を控える。高校総体で優勝と共に狙っていた「7メートル70を跳びたい」と前を向いた。

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