強い行動制限求めず 「BA.5対策強化宣言」発出 感染症対策本部

強い行動制限求めず 「BA.5対策強化宣言」発出 感染症対策本部
記者会見で「BA・5対策強化宣言」発出の理由を説明した鈴木知事=9日午後5時20分ごろ、道庁

 道は9日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、政府が新設した「BA.5対策強化宣言」を発出することを正式に決めた。全道域を対象に、期間は10~31日の22日間。期間中に取り組む「夏の感染拡大防止パッケージ」も発表。自ら感染して自宅療養を経て同日から公務に復帰した鈴木直道知事は、記者会見で「このパッケージに基づき集中的に取り組みを展開し、感染拡大を乗り越えていきたい」と述べ、道民、事業者に協力を求めた。

 都道府県知事が独自に判断できる宣言の発出は、全国で18番目。国は宣言の目安として「病床使用率が50%超か昨冬のピーク超(北海道は2月25日の40・1%)」を要件としている。全道の8日時点の病床使用率は34%だが、知事は「現在の増加傾向を踏まえると、来週中には昨冬のピークの40・1%を超える」と説明。今週からお盆の時期に入り、帰省などで人の動きが活発化し、感染者数、入院患者数がさらに増加することを懸念し「先を見越した対応が重要。道民、事業者の方々としっかり認識を共有し、取り組みの強化を図っていきたい」と前倒しで宣言に踏み切った。

 宣言に合わせ道、道民、事業者がそれぞれ取り組む「夏の感染拡大防止パッケージ」も発表。(1)重症化リスクの高い高齢者などを確実に医療につなげていく「保健・医療提供機能の十分な発揮」(2)新規感染者を抑制し、高齢者などへの感染を防いでいく「感染防止行動の徹底とワクチンの接種」(3)感染拡大の中、事業活動への影響を抑えていく「感染防止対策と社会経済活動の両立」―の3本を柱に据えた。

 (1)では、病床使用率が高い札幌市を含む道央圏(37・4%)と十勝圏(54・3%)の2圏域の即応病床のフェーズを12日から最も高い「3」に引き上げ、216床を増床して1394床にする。さらに「地域によっては抗原検査キットの不足が見られる」(知事)とし、必要な医療機関・保健所へ10日から順次配布を始める。

 (2)では道民や来道者に基本的な感染防止行動の徹底を呼び掛け、感染の備えとして「解熱剤や3日間程度の食料品の用意」を求める。(3)では事業者に事業継続計画(BCP)の再確認や、テレワークの推進を要請する。

 宣言は発出するものの、外出自粛や飲食店への営業時間短縮など強い行動制限は求めない。先に出した府県では高齢者に外出自粛を要請している所もあるが、知事は「一律に外出自粛を求めるのではなく、お盆の時期を迎え、幅広い世代が交流する機会が多くなる。リスクの高い場所で慎重な行動を呼び掛けることが妥当と判断した」と述べた。

■夏の感染拡大防止パッケージ

(対象・全道域、集中取組期間・8月10~31日)

【保健・医療提供機能の十分な発揮】(道の取り組み)

・感染者数に応じ、民間委託した健康観察業務の対応可能件数を増強

・発熱外来の機能を維持するため、抗原検査キットの活用促進に向けた体制整備を加速

・病床使用率が高い札幌市を含む道央圏域と十勝圏域の即応病床を12日にフェーズ「2」から「3」に引き上げ(216床を増床)

【感染防止行動の徹底とワクチンの接種】(道民・道内滞在者の取り組み)

・お盆の時期は、混雑している場所や感染リスクの高い場所はできる限り避けて行動

・感染した場合に備え、解熱剤や3日間程度の食料などを用意

・高齢者施設においては保健所などと連携し、感染管理や医療に関する支援体制を確保

・学校では8月下旬から新学期が始まり、教育活動が活発化することから、感染防止対策を徹底

・帰省する人と会う高齢者や、夏休み中の若年層はワクチン接種を積極的に検討

【感染防止対策と社会経済活動の両立】(事業者の取り組み)

・事業継続計画(BCP)の策定・点検

・在宅勤務(テレワーク)の推進

・業種別ガイドラインを順守

・観光地など人が集まる場所での適切な換気や入場者の整理など感染対策を徹底

・「どうみん割」など道の事業展開を通じた事業者と利用者双方における感染拡大防止の取り組みの普及・定着

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