登山者数右肩上がり 樽前山 昨年度4万人、過去10年で最多 あす「山の日」

雨上がりの樽前山を登る人たち=10日午前9時30分ごろ

 苫小牧市と千歳市にまたがる樽前山(1041メートル)の2021年度の登山者数は4万人を超え、過去10年で最多となった。新型コロナウイルス流行下でも、密を避けて楽しめるアウトドアとして注目を集める登山。同山は7合目まで車で行ける気軽さなどから幅広い年代に親しまれる一方、登山者の急増を背景にマナー違反などの問題も浮き彫りとなっている。あす11日は山の日。

 10日は朝から雨が続いていたが、午前8時ごろには7合目駐車場に苫小牧や札幌、旭川ナンバーなど10台近くの車が止まっていた。2歳と7歳の子どもと夫の計4人で北見市から初めて来たという五十嵐朱里さん(43)は「苫小牧のキャンプ場に泊まる予定。きれいな景色が楽しめて、子どもでも登りやすい山だと思って来たのですが」と悪天候を残念がった。他の人たちも車内で雨がやむのを待っていた。

 苫小牧市観光振興課によると、樽前山の年間登山者数は10年代前半まで2万人台で推移。その後、登山ブームを背景に伸び続け、17年度は3万3605人まで増えた。18年度は9月に胆振東部地震があり2万8454人に落ち込んだが、20年度には前年度比7659人増の3万8125人まで回復。21年度は4万0695人と過去10年間で最多を更新し、22年度も4~7月の4カ月間で1万4111人と前年並みのペースで推移している。

 同課の三橋大輔課長は「コロナ禍で密を避けるレジャーとして登山が注目されており、増加傾向はしばらく続く」とみている。今年も天気の良い土日などは朝から7合目駐車場が埋まり、5合目付近で交通整理が必要なほど長い車列ができている。

 好天なら7合目から山頂まで1時間弱で登れるため、軽装での登山者も少なくないが、山の天気は変わりやすく油断禁物。夏場は熱中症対策も不可欠だ。三橋課長は「他の自治体や関係機関、地元の山岳会などとも協議し、増加する登山者への対応について考えていきたい」としている。

 同山でパトロール活動を続ける市民グループ「樽前山の自然を愛する会」の新沼友啓代表(72)は近年、登山道を外れて登るなどのマナー違反の登山者が目立つと指摘。「初心者でも登りやすい山だけに、登山前に基本的なルールを学べる仕組みづくりも、行政主体で考えていく必要があるのでは」と話している。

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