第45回全国JOCジュニアオリンピックカップ夏季大会の競泳(長水路50メートル)が22~26日、東京辰巳国際水泳場で開かれる。男女、泳法、年代別各種目の厳しい標準記録を突破した選手が集う。苫小牧からは男子11~12歳50メートル自由形に堀稜一郎(和光中1年)=アブロス日新スイミングクラブ=、男子13~14歳200メートルバタフライに野村遥希(青翔中3年)=アブロス沼ノ端スイミングクラブ=の2人が挑戦する。
初の全国出場をかなえたのは堀。7月に短水路25メートルプールで行われた道内大会決勝で、標準記録(26秒48)を上回る26秒23をマークした。
同大会予選で26秒49と手応えはあったが、標準記録にわずか0秒01届かなかった。気持ちを入れ直し決勝でさらなる好記録を出せたのは「予選の悔しさがあった」からだ。
今年2月にも全国大会出場のチャンスはあった。春季JOC大会出場まで0秒74に迫るも、最後の予選会で力を発揮できずに終わった。「水泳が嫌になった」と一時伸び悩んだが、「気持ちを切り替えないと標準記録は突破できない」。コーチや家族、仲間に支えられながら挫折を乗り越え、強い精神力が身に付いた。
さらに半年で身長が6センチ以上伸び、キックや腕のかきによる推進力は一気に上がった。「目標は高く、全国では決勝に残りたい」と気合十分だ。
野村は5月の道内短水路大会で早々と全国出場を決めた。夏季大会は4年連続の標準記録突破。「早めに切っておきたかった。自信はあった」
タイムは2分4秒82と標準記録(2分6秒73)を2秒近く上回った。手のかきとキックのタイミングを合わせるフォーム修正や、呼吸回数を減らすなど練習の成果が出た。
パワー任せの泳ぎから脱却を目指している。泳いだ距離と時間、ストローク数を数値化して効率的な泳ぎを追求する練習を実践。指導する大江和弘コーチは「体のぶれが少なくなり、滑らかに泳げるようになってきた」と野村の進化を分析する。
食生活の改善にも取り組み体重は4キロほど減った。「体が軽くなって後半に疲れにくくなった」と野村。目標タイムを全国中学校大会(長水路)の標準記録2分9秒77に設定し「余裕を持って切りたい」と意気込んだ。




















