ヒグマ目撃急増 苫小牧市内 過去10年で最多ペース 看板設置やビラで注意喚起

ヒグマ目撃急増 苫小牧市内
過去10年で最多ペース 看板設置やビラで注意喚起
目撃情報があった場所に注意喚起の看板を設置する市職員ら=6月、苫小牧市美沢の市道

 苫小牧市内でのヒグマの目撃情報が7月以降、急増しており、8月に入ってもその勢いは止まらない。市によると、2022年度は14日時点で計41件と、21年度の年間40件をすでに上回り、過去10年で最多ペース。車のドライバーが郊外で目撃するケースが大半を占める。似た場所での目撃が多く同一個体について複数回、通報されている可能性もある。市は目撃情報があった場所に注意看板を設置したり、お盆の墓参者への啓発活動を行ったりするなど警戒を強めている。

 市環境生活課によると、22年度のヒグマの目撃情報は4~6月に月2~9件にとどまっていたが、7月は15件と急増。8月は14日時点で、12件に上っている。

 過去10年間はおおむね年30件前後で推移し、最多は13年度の49件。市の担当者は「例年、市内ではヒグマが冬眠に入る前の11月までの3カ月間で10件程度の目撃情報が寄せられており、22年度は最多記録を更新しそうだ」と語る。

 22年度の41件の目撃場所の内訳を見ると、美沢、植苗など東部が29件、樽前、丸山、高丘など西部地区が12件と例年同様、郊外に集中。担当者は「(札幌など)他自治体のように、市街地には近づいていない」とみている。

 通報者の対応は目撃のみ34件、事故2件、足跡・痕跡発見5件となっている。

 目撃情報があった現場には、市職員が地元猟友会と共に訪れているが「周囲に痕跡がなく、シカとヒグマを見間違えたとみられるケースもある」と指摘。近年、全道的に市街地でのヒグマ出没報道が増えており、目撃した際、以前より通報を意識する人が増えていることも背景にあるとみられる。

 同課は、目撃の日時を記した看板を現地に数週間設置しているほか、人為的なクマ誘因のリスクを減らすため、昨年度からお盆時期に高丘霊園(高丘)で供物持ち帰りの徹底を図る啓発活動を行っている。12日は職員3人で墓参者にビラを配り、協力を呼び掛けた。担当者は「クマを目撃した場合は速やかに、24時間対応可能な警察に通報してほしい」と呼び掛ける。

 道は9月3日~10月31日を「秋のヒグマ注意特別期間」に設定。キノコ採りなどの際の注意点を▽食べ物やごみは必ず持ち帰る▽薄暗い時に行動しない―などと具体的にホームページに記載して周知している。

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