オンライン工場見学に力 Jファーム こども食堂で初開催 トマトの栽培、収穫作業など映像に

こども食堂で「オンライン工場見学」を初開催

 苫小牧市柏原で植物工場を操業するJファーム(石島武社長)が、オンラインによる「工場見学」に力を入れている。新型コロナウイルス感染拡大の影響で視察の受け入れがほぼなくなった中、「最先端農業を発信し続けたい」と一念発起。昨年、苫小牧観光協会などと「工場のまち苫小牧オンラインツアー推進協議会」を立ち上げ、今月9日には初の工場見学ツアーを市内のこども食堂で実施した。同社は「内容をどんどん充実したい」と意気込んでいる。

 同社は2014年から苫東地域でミニトマトやベビーリーフを生産。最先端の植物工場に視察の引き合いは多く、年間約8000人を受け入れてきたが、20年からコロナ禍の影響が直撃。特に小・中学校の見学がなくなり、石島社長は「オンラインで見てもらおう」と考えた。

 昨年7月には関連会社JFEエンジニアリング(東京)、株式会社苫東、苫小牧観光協会と同協議会を設立し、石島社長が会長に就任した。市もオブザーバーで参加し、胆振総合振興局の地域づくり総合交付金を使い、植物工場をオンラインで見学、解説できるよう準備を進めてきた。

 オンラインによる見学や解説は、相手のネット環境や設備の条件もあるため、相手先で動画を上映し、オンラインで従業員が質問に応じる形も想定。映像はトマトの水耕栽培や収穫作業、小さなベビーリーフが育つ苗テラス、再生エネルギー活用のバイオマスボイラーなどテーマごとにまとめた。

 実際に見学してわくわくしたり、驚いたりするポイントを大事にしながら、ドローン(小型無人飛行機)で空撮し、すべて超高画質の「4K」画像に。映像を通してツアーに参加した気持ちになる仕上がりで、同社の菊山薫子顧問は「子どもたちに関心を持ってもらいたい」と強調する。

 同社が社会貢献でトマトを定期的に無償提供している縁から、9日に双葉町のこども食堂「木と花の大ぼうけん」で、工場外では初の見学ツアーを実施。菊山顧問、武田陽子PRセンター長が訪れ、動画を上映しながら植物工場について紹介し、子どもたちはトマトも味わった。

 苫小牧緑小6年の小沼瑞季さん(12)は「苫小牧にこんな工場があるなんて知らなかった。トマトも甘くておいしい。工場に今度、行ってみたい」と笑顔。こども食堂を運営するNPO法人「木と風の香り」の辻川恵美代表理事は「遊びの延長ですてきな体験ができた」と喜んでいた。

 「オンラインツアー」は学びに活用しやすいよう、無料で1時間程度から実施する。小中学校などにアピールしていく方針で、パンフレットも4000部作った。石島社長は「臨場感ある動画を見てもらい、学校と工場をオンラインで結んで質疑応答もしたい。トマトも食べてもらえれば食育にもなる」と話している。

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