苫小牧漁業協同組合(伊藤信孝組合長)は18日、マツカワの稚魚約4万1700匹を苫小牧沖に放流した。稚魚は4月3日に生まれ、平均体長約8・3センチ、体重8グラムの手のひら小サイズながら、カレイの王様「王鰈(おうちょう)」の異名にふさわしく、元気いっぱい大海原に飛び込んだ。
胆振太平洋海域(えりも―函館)で操業する漁業協同組合などで組織する、えりも以西栽培漁業振興推進協議会が、2006年から展開する「育てる漁業」。北海道栽培漁業振興公社伊達事業所で稚魚を育て、夏に同海域で大規模放流している。かつては資源が枯渇する「幻の魚」だったが、同海域の漁獲量は年間100トンに達する。
この日は漁師や同漁協、道立栽培水産試験場の関係者ら約10人が漁船「鮭漁丸」に乗り込み、苫小牧川河口付近から約1キロ沖合で稚魚を放流。風はやや強めで、波しぶきが船上に降り注ぐ中、漁業者らは籠に入れた稚魚を手際よく海へと放り込んだ。
稚魚は2~3年で王鰈の基準となる体長35センチ以上に成長する予定。卸売平均単価は1000円を超え、21年度から同協議会が加工品を開発・販売するなど、ブランド力を増しているだけに、放流事業に参加した漁師石岡佑太さん(28)は「早く大きくなってほしい」と期待していた。
















