2022北方領土返還要求北海道・東北国民大会(実行委員会主催)と啓発街頭行進が26日、札幌市内で行われた。今年2月のロシアのウクライナ侵攻に起因し、ロシア外務省が日ロ平和条約締結交渉の打ち切りを一方的に表明するなど、戦後77年目の夏も問題解決の道筋は見えない。大会長を務めた鈴木直道知事は「こうした情勢の中だからこそ、これまでの返還要求運動の歩みを止めることなく政府の外交交渉を支え、後押ししていく」との姿勢をアピールした。
実行委は道など43機関・団体で構成。大会は1972年に「道民大会」として初開催。76年からは東北6県も加わり、「北海道・東北国民大会」に拡大して開催している。大会決議については要請団を編成し、政府や国会に提出している。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年は無観客で開催。今年は中央区の道新ホールで、2年ぶりに有観客で開き、約350人が出席した。
鈴木知事は「ロシアによるウクライナ侵略、さらには日ロ平和条約交渉の中断、ビザなし交流、自由訪問の停止など、ロシア側の一方的な表明により、平和条約締結交渉や四島交流等事業については今後を見通すことができない状況にある」と説明した。そうした厳しい状況だからこそ、返還要求運動を緩めない姿勢が必要であることを強調。「国民一丸となった世論の喚起が、何よりも今こそ重要」と訴えた。東北6県を代表して秋田県の猿田和三副知事も「心一つに返還運動に粘り強く取り組む」と述べた。
択捉島出身で札幌市在住の向田典子さん(86)も登壇し「祖父母が眠る地、生まれ育った地を自由に訪れたい」と返還への願いを語った。最後に▽北方四島の一括返還の実現に向け、毅然(きぜん)たる姿勢で外交交渉に臨むこと▽北方四島における共同経済活動は、領土返還に結び付くよう協議を進めること▽北方四島周辺水域における安全操業を確保すること―など6項目の大会決議を採択した。
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大会開催前には、4年ぶりに啓発街頭行進も実施。鈴木知事や小畑保則道議会議長、千島歯舞諸島居住者連盟の脇紀美夫理事長ら約100人が参加した。
道庁から駅前通、大通公園までの札幌市中心部をコースに、感染対策としてシュプレヒコールは録音した音声を使用し、「北方領土の返還は国民の願いだ」などの音声に合わせて参加者が旗を振り上げて行進した。



















