苫小牧市大成町1に9月1日、そば店「今々(こんこん)亭」がオープンする。障害者が働く就労継続支援B型事業所で、市内の一休そば総本店(本社有明町、早川陽介社長)がメニューや店舗づくりなどをプロデュース。そば専門店が就労支援施設として開業するのは市内初で、運営するEZOコーポレーション(春日町)の長沼啓示社長は「生き生きと働けるような職場にしていきたい」と意気込む。
今々亭は知的障害、精神障害、発達障害を定員20人で受け入れ、得意分野や意欲、関心に合わせ接客や食器洗い、チラシ作成、店内掃除などの作業に当たる。定番のざるそばやかけそばのほか、糖度の高いブランドゴボウの天ぷらを乗せた「ごぼう天そば」、鳥天丼とのセットなど多彩なメニューを用意している。
EZOコーポレーションは不動産や福祉関連の事業を手掛けており、市内日吉町で障害者のグループホームも運営。入居者の中には労働意欲はあるものの、社会に出てたくさんの人と接することへの不安が大きく、一日中室内で過ごす人もいるという。このため、自信のない人も安心して働き始められるような就労支援事業に乗り出した。
市内には約30カ所の就労支援施設があるが、同社は飲食店を経営している施設が少ない点に着目して一休そば総本店に協力を依頼。一休そばは市内外でのそば店立ち上げのノウハウを生かし、障害がある人も覚えやすく、作業しやすいようなメニューの開発、客席・厨房(ちゅうぼう)のレイアウトなどを提案した。
24日以降はそばのゆで方や盛り付けなどの技術指導を本格化。オープニングスタッフは真剣な面持ちで研修を重ね、開店に備えている。
これまで多くの店舗を手掛けてきた一休そばにとっても、障害者就労を念頭に置いたプロデュースは初めて。早川社長は「いろいろな特性の人が働くということで、できる限り簡素かつ分散化できるような作業工程になるよう工夫した」と説明。そばのゆで方も一休そばで取り入れている、大鍋の中で泳がせるような手法ではなく、手付きのざるの中でゆでる「ラーメン店方式」を採用したという。
「(今々亭は)障害者が自信を持って飲食の現場で働くことができる職場環境をつくる上で、モデルに成り得る」と期待。長沼社長も「障害のある人が達成感ややりがいを感じながら、社会生活できる環境をつくることができれば」と語る。
実際に障害者が働き始める日は10月1日からを予定。9月1日のオープンから1カ月間は、スタッフが調理や接客などの技術を習得する期間に充てる。営業は原則、月~土曜の午前11時~午後3時。
















