歴史地震研究会主催(苫小牧市共催)の2022年公開講演会「北海道胆振東部地震から4年~歴史と地層から古地震をさぐる」が3日、苫小牧市民会館で開かれた。専門家3人が、過去の大地震に基づく研究成果を発表。約60人が来場し、地域で津波などが起こる可能性を見詰め直し、防災意識を新たにしていた。
北海道大学の鏡味洋史名誉教授は公文書や学術論文、新聞記事など災害史料から道内で起きた地震の記録を紹介。災害の傾向として「似たような場所で、似たような被害が繰り返されている」と指摘した。厚真町教育委員会の乾哲也学芸員は2018年の胆振東部地震前、町内の遺跡で大地震による地滑りの痕跡が発見されていたとし、「研究の成果を町民にお知らせできていなかった」と後悔をにじませた。
北海道大学の西村裕一准教授は、勇払原野などの地質調査で17世紀の巨大津波の痕跡が見つかっていると強調。こうした事実を踏まえた防災対策を考える必要があると訴えた。
参加した市内の豊川町内会で防災部長を務める室野和行さん(73)は「実際に津波があったと聞くと、防災への心構えも変わる」と話していた。
同研究会は過去に起きた地震に関する研究情報の交換を目的に、文系、理系の研究者や防災行政の実務者、郷土史家や報道関係者などで構成。松浦律子代表は「(講演会が)災害の記憶を紡ぐ大事さに気づくきっかけになれば」と語った。
















