武道通じ、日韓交流―空手・極真会館苫小牧道場

道場生との記念撮影に応じる朴副会長(左)と冨髙支部長

 新型コロナウイルス禍を乗り越え、日韓交流が実現―。苫小牧市住吉町の住吉コミュニティセンターを拠点に活動する空手道の極真会館苫小牧道場にこのほど、韓国空手連盟副会長の朴容成さん(47)、黄泰淵さん(18)が訪問した。同道場で指導する冨髙泰至北海道支部長(52)との縁で実現、武道を通じた交流を楽しんだ。

 東京都内で行われた国際大会での出会いをきっかけに「20年来の友人」という冨髙支部長と極真会館韓国支部長も務める朴さん。世界的な感染症まん延以前は、冨髙支部長が韓国に出向いてセミナーを開くなどしていたが、しばらく交流はストップしていた。

 今回は、ワクチンの規定回数接種や指定期間内でのPCR検査実施など感染防止策をクリアした外国人に短期入国を認める「入国者健康確認システム(ERFS)」を利用。朴さんと国際大会年代別形の部で優勝経験を持つ黄さんの訪問がかなった。

 黄さんが松濤館流の形「ウンス(雲手)」を披露。突き、蹴りなど動作のキレは抜群で、最大の見せ場となる空中回転もきれいに決めた。苫小牧道場生の小川咲良子(緑小1年)は「格好良かった。自分もできるようになりたい」と目を輝かせた。

 続いて演武指導もあり、道場生たちは熱心に黄さんのアドバイスに耳を傾けた。福田蓮都(駒大苫小牧高1年)は「自分では出せない技のキレがあって驚いたし、心動かされるものがあった。空手を通じた国際交流をもっとしていきたい」と話した。

 韓国発祥の武道にも精通する朴さんは「空手には動きの美しさがある。そこに引かれた」と普及に尽力する経緯を話す。生徒だけではなく、保護者も一緒になって空手に夢中になれる苫小牧道場の雰囲気に感銘を受け、「とてもいい光景。見習いたい」とした。

 冨髙支部長は「無事に交流が実現して良かった」と喜ぶ。「現代社会で海外と接点を持つことはとても重要。空手を通じていろんな国の人たちと交流し、人間としての財産を築いてもらえたら」と期待した。

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