苫小牧商工会議所が会員企業を対象に事業承継に関するアンケート調査を行ったところ、回答者の半数近くが「後継者がいない」とし、多くの企業で跡継ぎ問題を抱えていることが分かった。事業承継に絡んで廃業を考えている経営者も少なからずおり、同商議所は「結果を踏まえて必要な支援を進めたい」としている。
アンケートは5月に実施。自身の体力や年齢を考慮し、自主廃業する企業が近年増えつつあり、支援策を検討する上での参考として行った。商工業の企業193社から回答があり、このほど結果を取りまとめた。
質問は11項目。企業代表者(1社で複数の場合含む)の年代は、70代以上が40人、60代が66人、50代が64人、40代が25人、30代が3人。
後継者の有無を尋ねたところ、「いる」と答えた企業は54・1%、「いない」は45・9%。事業承継に向け、計画策定や後継者の育成、専門家への相談など具体的準備に着手している企業は49・5%で約半数だった。
一方、今後の事業承継については、「まだ時間的に余裕があるため考えていない」とする回答が最も多く、約6割を占めた。廃業を予定している企業も1割強あり、「事業承継をしたい」と答えたのは4分の1弱にとどまった。
同商議所は「引き継ぎ先がないことで廃業する中小企業が相次げば、苫小牧の産業の宝を失うことになる」と危機感を強め、「事業承継は引き継ぎや取引先への説明などに時間がかかり、急には難しい」と早めの準備を促す。また、自身の事業を過小評価し承継を諦める経営者もおり、同商議所は売却の可能性なども含め事業承継の重要性を周知していく。
11月には、過去の承継事例や事業承継に活用できる苫小牧市の補助金などを紹介するセミナーを予定している。
















