道指定天然記念物に 世界で唯一の束柱類化石 足寄動物化石博物館所蔵

足寄動物化石博物館で展示しているアショロアの骨格復元標本=道教委提供

 北海道教育委員会は29日、十勝管内足寄町で発見され、足寄動物化石博物館が所蔵する世界最古の束柱類化石の一つで新属新種の「アショロア・ラティコスタ」と原始的な束柱類化石の「ベヘモトプス・カツイエイ」を道の天然記念物に指定することを決定し、30日の道教委公報で告示した。

 9月9日の北海道文化財保護審議会の答申に基づき、指定を決定した。道の天然記念物としては2020年5月に指定した上川管内中川町の「ナカガワニシン化石」以来2年ぶり36件目。両化石は「足寄動物群束柱類化石」になる。

 「アショロア―」は約2800万年前の海生哺乳類で成獣は体長1・8メートル、高さ65センチ、体重350キロ。肋骨(ろっこつ)の幅が広いのが特徴という。95点に及ぶ保存良好な骨化石を確認している。「ベヘモトプス―」もアショロアに次いで古い時代の2500万年前の海生哺乳類。成獣は体長3メートル、高さ105センチ、体重2トン。骨化石は105点で構成されている。

 日本で発見されている束柱類は2303万年前から533万年前の新第三紀中新世のものだが、「足寄標本」は一時代前の古第三紀斬新世から発見されており、研究から生息場所は日本列島の形成以前のアジア大陸の東沿岸海域とみられる。「足寄標本」は、束柱類が北西太平洋地域に生存し進化を果たしたことを示す重要な化石という。

 道教委は指定理由を、どちらも骨格の全身復元がなされた世界で唯一の束柱類化石の骨格標本であり、束柱類化石の起源と進化を考察する上で学術的な価値が極めて高い―としている。

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