苫小牧市の小丸動力建設が運営するインラインホッケーチーム「チームコマル」がこのほど、第24回JIHFインラインホッケー全日本選手権大会Aプール(帯広市)で北海道勢初の全国制覇を果たした。同社の木村茂社長は「念願の優勝を果たせてうれしい。選手らの力強いプレーを誇りに思う」と笑顔で話している。
大会には北海道や関東から6チームが出場。A、Bの2グループに分かれ、各3チームずつの予選リーグを展開し、勝ち点による勝敗で順位決定戦を行った。試合は第3ピリオド方式で、優勝決定戦は特別方式の第4ピリオドで行われた。
コマルは予選リーグでGinzaGenkai桜(関東)に8―2、チームBISCUIT(北海道)に6―2と快勝しグループ1位通過。
優勝決定戦の相手は毎年優勝の実績を誇る絶対王者のかんだ食堂(関東)。試合が始まると、序盤から圧倒し勢いに乗ったコマルが大量リードで試合を優位に進めた。
しかし、王者も意地を見せ、第4ピリオドに一挙4点を返す猛反撃。最後は1点のリードを死守したコマルが7―6で王者を振り切り、悲願の栄冠をつかんだ。「試合開始から決めるべきところでしっかり決めてリードを広げたが、最後の追い上げに驚いた。勝ち切れてほっとした」と木村社長。
チームには最高峰のNHL入りを目指すFWの平野裕志朗やアジアリーグのレッドイーグルス北海道に所属するFWの中屋敷侑史などアイスホッケー界を引っ張る選手がそろう。平野は「相手の戦術などをチームで共有した。守りを意識して体力を温存し、一気に攻める作戦がうまく実行できた。ただアイスホッケーとは違い、インラインはまったくスケーティングが別物で慣れるまでに少し時間がかかった」と話した。
中屋敷は「氷上と違ってストップが難しく何度も転んだ。選手はそれぞれ海外や社会人と各カテゴリーに所属しているので集まっての練習ができない中、各個人のスキルをはじめ、チームの一体感や勝つ気持ちを全面に出してつかんだ勝利だった」と振り返った。
主将を務めたFW山野下元氣(ダイナックス所属)は「創部以来ずっと目標にしていた全国優勝を達成できてよかった。木村オーナーや運営の方々など多くの人に感謝したいです」と喜びを口にした。
コマルは、ほくしょう運輸、SANEI、PAネットワーク、AutoCouture、DENT REPAIR LIBERTY、アングルの6社から支援を受けて活動している。

















