樽前ガローどう生かす 苫小牧市 自然環境保全審議会で議論

樽前ガローどう生かす
苫小牧市 自然環境保全審議会で議論
初夏には60種類以上のコケ類が、じゅうたん状に自生する樽前ガロー=24日

 苫小牧市は24日、自然環境保全審議会で、樽前山(1041メートル)南側の渓谷「樽前ガロー」の利活用に向けた議論に着手した。崖の間を流れる樽前川の清流と岩盤にびっしり生えたコケが印象的な市の景勝地だが、岩盤崩落が懸念されるなど観光資源として積極的に開放していくには安全面での課題も多く、保全を優先した活用策を探っていく。

 新緑の季節には切り立った崖の岩肌にエビゴケやオオホウキゴケなど60種類以上のコケ類が生い茂り、独特な景観を形成する樽前ガロー。1667年の樽前山噴火に伴う火砕流堆積物を、樽前川の水流が長い時間をかけて侵食し形成された。市は1979年、8・6ヘクタールを自然環境保全地区に指定した。

 渓流の貴公子と称されるヤマセミやキセキレイなどの野鳥が飛来。以前は川岸に下りて清流とも触れ合えたが、崖のへりに崩落の危険性があるとし今は一部区間にロープを張って、進入を制限している。

 樽前ガローの有効活用を5期目の公約に掲げる岩倉博文市長は同日、審議会の委員に委嘱状を交付し「名前は知られていながら、どこにあるのかと聞かれる場所でもある。しっかり保全し、有効活用していけないか意見を聴きたい」と呼び掛けた。

 初会合では岩盤崩落のリスクに加え、付近に出没するヒグマへの対策やごみの放置などマナー違反といった課題が委員から指摘された。

 審議会は今年度内に課題を整理した上、2023年度に現地視察やグループワークを実施。市議会での議論も踏まえ、24年7月までに今後の利活用の在り方について考え方をまとめる方針だ。

 審議会は市長の付属機関で、委員の任期は2年。この日の会合では、会長に苫小牧工業高等専門学校の下タ村光弘教授、副会長に北海道猟友会苫小牧支部の荒木義信支部長を再任した。

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